ハイブリッドイベント管理ツールおすすめ4選|来場×オンラインを一元化して成果につなげる方法

目次
ハイブリッドイベントとは?|オンライン×オフラインの新しい常識
コロナ禍を経て、イベントの形式は大きく変化しました。従来のリアル開催に加えて、オンライン開催が定着し、現在では「ハイブリッドイベント(オンライン×オフライン併用)」が新しい常識になりつつあります。
ハイブリッドイベントとは、現地での参加者とオンライン視聴者が同時に参加できるイベント形式のことです。セミナー、展示会、カンファレンス、株主総会、社内表彰式など、幅広いシーンで活用されており、時間や場所を問わない参加体験を実現します。
なぜ今、ハイブリッドイベントが注目されているのか?
主な背景は以下の通りです。
- 働き方の多様化:リモート勤務や全国拠点の社員向けに、場所を問わず参加できる形が求められている
- 来場制限のリスク対策:地震・台風・感染症など、緊急時でもオンライン開催に切り替え可能
- 集客の最大化:現地に来られない層もカバーし、接触ポイントを広げられる
こうした理由から、開催形式としての「柔軟性」と「拡張性」が評価され、企業の定例イベントや大型展示会でも採用が広がっています。
よくある運営課題|「ハイブリッド」の壁は思ったより高い
一見、便利そうに見えるハイブリッド開催ですが、実際の運用現場ではさまざまな課題に直面します。
オンラインとオフラインで情報が分断されている
受付はGoogleフォーム、配信はZoom、来場管理は紙台帳、アンケートは別ツール…… ツールがバラバラに使われていることで、「参加者情報」が一元管理できないというケースが非常に多く見られます。
データが一元化されず、効果測定できない
イベントの目的が「認知拡大」や「商談獲得」である以上、参加者の行動ログ(来場時間、視聴コンテンツ、アンケート結果)を分析する必要があります。 しかし、オンラインとオフラインで取得するデータ形式が異なり、統合が難しいという課題があります。
営業連携が属人的で、リードを活かしきれない
せっかく集めた名刺や参加者リストも、営業チームへの連携が遅れたり、Excelファイルのまま眠ってしまったりすることがあります。 マーケティングと営業の分断が、イベントROIを下げる大きな原因です。
ハイブリッドイベント管理ツールでできること
これらの課題を解決するのが「ハイブリッドイベント管理ツール」です。単なる受付・配信ツールではなく、「イベントの成果最大化」と「運営の仕組み化」を同時に実現できる統合型プラットフォームです。
来場・視聴者の一元管理(ブースログ・行動履歴も記録)
オンライン・オフラインの参加者を「一つのイベント」として管理でき、
- 受付・ログイン情報
- 入退場履歴(現地入館・配信視聴)
- セッション参加履歴
- ブース来訪ログ(※BeaconやQRコードによる自動取得)
- アンケート回答内容
など、あらゆる参加行動を一元的に記録・分析することができます。 これにより、「誰が・どこで・何に関心を持ったか」まで把握可能となり、次の営業活動やフォロー施策に活かせます。
自動リマインドメールやアンケート送信(セグメント別配信)
イベント前後のメール配信を事前に設定して自動化できる点も、大きなメリットです。以下のようなトリガー設定が可能です。
- 参加登録完了時 → 確認メール
- イベント前日 → リマインド通知
- イベント終了後 → お礼メール+アンケート配信
さらに、「オンライン参加者向け」と「リアル来場者向け」にセグメントを分けて、異なる文面・リンク・案内を配信することも可能。 たとえば、来場者には「当日の持ち物や受付場所」、オンライン視聴者には「配信視聴URL」など、文脈に応じたコミュニケーション設計が可能です。
CRM・MAとの連携
取得した参加者情報を、SalesforceやHubSpot、Marketo、SATORIなどのCRM/MAツールに連携することで、
- 新規リードの自動登録
- スコアリング条件の設定(例:セッション3つ以上視聴した人)
- 営業担当者への即時引き渡し
が可能になります。これにより、イベントを「一過性の施策」にせず、営業活動に直結するマーケティング資産として活用できます。
LP(ランディングページ)もツール上で作成可能
多くのハイブリッド対応イベントツールでは、イベント専用のLP(ランディングページ)をノーコードで作成できる機能も搭載されています。
主な特徴:
- テンプレート式で、イベント概要・申込フォーム・登壇者情報を簡単に掲載可能
- 独自ドメイン設定やブランドロゴ挿入、タイムテーブルの掲載も対応
- 登録データはそのままツールに反映され、参加者管理と連動
これにより、LP制作の外注コストを抑えつつ、高速で情報公開・集客が可能になります。
ハイブリッドイベント管理ツールおすすめ4選
EventHub(イベントハブ)

BtoBウェビナーやオンライン商談イベントに強み。
- Zoomウェビナーとの高精度連携
- 参加者の閲覧ログから商談リスト自動生成
- Salesforce連携による営業活用が可能
おすすめ用途:BtoBマーケ/営業主導型イベント
eventos(イベントス)

リアルイベントとの親和性が高く、アプリ連携も可能。
- 来場者の動線設計やリアル受付に強み
- UX設計・デザイン性が高く、ブランディングにも寄与
- 配信・視聴・アーカイブまでオールインワン
おすすめ用途:展示会/カンファレンス/ブランドイベント
EXPOLINE(エキスポライン)

展示会特化の来場・ログ管理ツール。
- 展示ブース別の来場ログ取得(QR・ビーコン)
- 複数会場の動線設計と同時配信分析が可能
- 展示会に特化した分析レポートあり
おすすめ用途:リアル会場での大型展示会/多会場型イベント
ネクプロ(ネクプロ)

アーカイブ配信・研修型イベントに強み。
- 録画アーカイブの自動チャプター分割
- 「動画視聴×アンケート×理解度テスト」を統合可能
- オンデマンド活用前提の設計に強み
おすすめ用途:研修/社内イベント/動画マーケティング
目的別に見る、ツール選定のポイント
ツール選びは「価格」だけでなく、「何を達成したいか」に応じて検討すべきです。
目的 | 選定ポイント |
商談化を重視したい | CRM・MAとの連携、営業とのリアルタイム共有 |
UXを重視したい | UIの柔軟性、モバイル対応、ブランド演出力 |
多拠点同時開催 | 複数会場・配信の一括管理、アーカイブ対応 |
手軽に始めたい | 初期費用の有無、サポート体制、導入スピード |
また、来場・視聴・ログ・アンケート・分析・連携といった項目ごとにチェックリストを設けて比較するのがおすすめです。
導入前に検討すべきポイント

価格だけで判断しない
イベントツールは「機能」だけでなく、「運用コスト」や「サポート体制」も含めてトータルで判断すべきです。 最安のツールが最適とは限らず、社内の担当工数や属人化リスクまで加味する必要があります。
内製と外注のバランスを意識する
- 内製運用が可能か(社内人材のスキルや時間)
- 外部に委託する場合、どの範囲まで対応してくれるか
このバランスを見誤ると、「導入したが使いこなせない」「イベントごとにやり直し」といった事態にもつながります。
まとめ|ハイブリッドイベントの成否は仕組みにある
ハイブリッドイベントは、単にオンラインとオフラインをつなぐだけでは成果に結びつきません。 「誰が何を見たか」「どこで興味を持ったか」「営業にどう活かすか」までを設計する“仕組み”が不可欠です。
本記事で紹介したような管理ツールを活用することで、企画・運営・営業活用まで一気通貫で行える体制が構築できます。