ウェビナーチラシ作成ガイド:BtoB集客を成功させるポイントとチェックリスト

ウェビナーの告知手段といえば、メールやSNSが中心と思われがちですが、チラシ(フライヤー/案内状) も有効な手段のひとつです。
特にBtoBの場面では、営業担当が訪問時に配布したり、展示会・イベントでの配布資料に同梱したりと、オフラインとオンラインをつなぐ役割 を果たします。
本記事では、ウェビナーチラシのメリットから必須要素、デザインの工夫、失敗しないための注意点、そしてすぐに使えるチェックリストまでを解説します。
目次
ウェビナーチラシを作成する目的
ウェビナーはオンラインで完結するイベントですが、なぜ今あえてチラシを作る必要があるのか? と疑問に思う方もいるかもしれません。BtoB集客では、以下の目的でチラシが有効です。
集客の裾野を広げる
メールやSNSだけではリーチできない層に、営業訪問や展示会などを通じて直接アプローチできます。チラシを手渡しすることで「偶然の出会い」から申込につながるケースもあります。
参加意欲を高める
チラシは視覚的に訴求できるため、タイトルやデザイン次第で「このウェビナーに参加したい」と思わせる効果があります。特に上層部や決裁者向けには、しっかり作られたチラシ=信頼性 に直結します。
営業活動のサポート資料として活用
営業担当が訪問時に「次回のウェビナー案内」として渡せば、自然に会話のきっかけが生まれます。またPDF版はオンライン商談やメール添付で、提案資料に組み込みやすいのもメリットです。
社内で共有されやすい
紙やPDFのチラシは、担当者から上司・同僚に転送/回覧されやすい形式です。BtoBでは「担当者 → 決裁者」への橋渡しとしても効果を発揮します。
ウェビナーチラシを使うメリット・デメリット

ウェビナー集客の手段としてチラシを取り入れると、強力な効果を発揮する場面もあれば、運用上の注意点もあります。ここでは、導入を検討する際に押さえておきたいメリットとデメリットを整理します。
メリット
目に触れる機会を増やせる
メールやSNSは便利ですが、ターゲットによっては開封されないこともあります。チラシは、オフィスで紙として配布したり、PDFとして営業資料に添付できるため、物理的に残る告知物 になります。
ブランド信頼性の向上
デザイン性の高いチラシは、企業の信頼感を高める要素にもなります。特に役員層や決裁者に届くとき、「きちんとした会社」という印象を与えやすいです。
ダイレクトなアプローチが可能
展示会やセミナーの場で直接配布すれば、その場で申し込みを促すことも可能。メールやSNSと違って「偶然の出会い」を生みやすい点も強みです。
デメリット
制作の手間とコストがかかる
デザイン作成や印刷、PDF化の作業が必要です。特にBtoBで体裁を整える場合、ある程度の品質は欠かせません。社内でデザインリソースが足りない場合は外注費用も発生し、コスト負担が増える可能性があります。
情報更新が難しい
開催日や登壇者が変更になった場合、チラシを刷り直したり差し替えたりする手間が発生します。Webページのように即時更新はできません。特に紙媒体では「古い情報が出回るリスク」があるため、運用フローに注意が必要です。
一方的な情報提供になりがち
チラシは配布して終わりになりやすく、開封や閲覧のデータを取得できない点はデジタル告知に比べて不利です。効果測定がしづらいため、どの程度集客に貢献したかを把握しにくいデメリットがあります。
ウェビナーチラシに必ず記載すべき情報
ウェビナーチラシの目的は、一目で魅力が伝わり、すぐに申込行動につなげること です。必須要素は以下の通りです。
- タイトル:具体的でわかりやすい(例:「製造業向けDX事例セミナー」)
- 日時・開催方法:日付・時間・配信ツール(Zoom/Teamsなど)
- 講師情報:氏名・肩書・顔写真で信頼性を高める
- 内容概要:得られるメリット、議題を箇条書きで記載
- 申込方法:URLとQRコードを大きく配置
- 参加費/条件:無料か有料か、申込期限
- 主催者情報:企業名・問い合わせ先(営業担当直通がベスト)
ウェビナーチラシのデザイン・キャッチコピーの工夫
チラシの効果は、内容そのものよりも 第一印象 に左右されることが多いです。特にBtoBでは、忙しい担当者や決裁者に一瞬で興味を持ってもらう必要があります。ここでは、デザイン面での工夫や、心をつかむキャッチコピー作成のポイントを紹介します。
キャッチコピー
読者の課題や欲求に直結する言葉を入れると効果的です。
例)
- 「営業効率を2倍にするリード獲得法」
- 「製造業の現場で進むDX最新事例」
具体的な数字や業種名を盛り込むと、自分ごととして捉えてもらいやすくなります。
デザインルール
- 重要情報(タイトル・日時)は上部か中央に大きく配置
- ブランドカラーやロゴを活かし、企業らしさを表現
- 余白を意識し、読みやすさを優先
視線の流れを意識したレイアウトにすることで、必要な情報が瞬時に伝わります。
導線設計
- QRコードは大きく配置(スマホで即申込可能に)
- 「今すぐ申し込む」などの行動喚起を入れる
申込までの手間をいかに減らせるかがポイントです。行動を後押しするメッセージを添えると効果が高まります。
ウェビナーのターゲットに合わせた設計
BtoBでは「誰に届けたいか」によってアプローチを変える必要があります。
- 経営層向け:戦略的メリット(業績改善・業界動向)を強調
- 実務担当者向け:具体的ノウハウや業務効率化の内容を提示
- 意思決定者不在の場合:チラシを上司に回してもらえるよう、信頼感のある内容にする
ターゲットごとに求める情報や意思決定の基準は大きく異なります。誰に向けたウェビナーなのかを明確にしてチラシを設計することで、参加動機を強く喚起できます。結果として集客効率も高まり、内容と参加者のミスマッチも防げます。
ウェビナーチラシの失敗例と注意点
- 情報過多で読みにくい:文字を詰め込みすぎて理解されない
- 申込導線が不明確:QRコードが小さい、リンクがわかりにくい
- 抽象的なタイトル:「最新セミナー開催!」では内容が伝わらない
- ブランドとの乖離:フォントや色が会社のイメージに合っていない
こうしたミスは「せっかく作ったのに申し込みにつながらない」大きな原因になります。特にBtoBでは、忙しい読者に一瞬で必要情報を届けられるかが勝負です。作成後は第三者に確認してもらい、抜け漏れやわかりにくさを必ずチェックしましょう。
チラシ以外の告知手段との組み合わせ
チラシ単体ではなく、他の集客施策と組み合わせることで効果が倍増します。
告知手段 | 活用方法 | チラシとの相乗効果 |
メール(メルマガ/営業メール) | 既存顧客や見込み客にPDF版チラシを添付して送付 | 「詳細はこちら」リンクで申込フォームに直接誘導できる |
SNS(Instagram, X, Facebookなど) | チラシ画像を投稿、ハッシュタグで拡散 | 営業担当が個人アカウントでもシェア可能、視覚的に訴求できる |
ランディングページ(LP) | チラシでは伝えきれない詳細情報を掲載 | チラシのQRコードや短縮URLからLPへ誘導し、CVRを高める |
リマインドメール | 申込者に対して開催前に再送付 | 参加率を高める効果。再度チラシを送れば開催イメージが伝わりやすい |
展示会・営業訪問 | 紙のチラシを配布、営業資料に同梱 | オンラインで接点を持てない層に直接アプローチ可能 |
ウェビナーチラシ作成チェックリスト(BtoB向け)
ウェビナーチラシ作成後は以下のチェックリストで最終確認しましょう。
1.タイトル
- 対象者(担当者/経営層など)が明確か?
- 価値がひとことで伝わるか?
2.日時・開催情報
- 日付・時間がわかりやすい位置にあるか?
- 配信方法(Zoom/Teamsなど)が記載されているか?
- 定員や締切日が明記されているか?
3.講師情報
- 氏名・役職・所属企業を正しく記載しているか?
- 顔写真や経歴が載っていて信頼性を与えているか?
4.内容概要
- 議題やアジェンダが簡潔に整理されているか?
- 得られるメリットが具体的に示されているか?
5.申込導線
- URLやQRコードが大きく、すぐ読み取れるか?
- 「今すぐ申し込む」などの行動喚起があるか?
- 無料/有料、支払い方法が明記されているか?
6.デザイン
- ブランドカラーやロゴが反映されているか?
- 重要情報が大きく配置されているか?
- 余白が十分で読みやすいか?
7.信頼性・実績
- 主催企業のロゴや事例が入っているか?
- 過去実績(開催回数・参加者数)が明示されているか?
8.問い合わせ先
- メールや電話番号が明記されているか?
- 営業担当や部署名が書かれていて安心感を与えているか?
まとめ
ウェビナーチラシは、BtoB集客において「デジタル告知を補完する強力な武器」です。
- 必須情報を整理して、見やすく配置する
- ターゲットに合わせたメッセージを設計する
- 他の集客手段と組み合わせる
これらを意識すれば、チラシは単なる告知物ではなく、営業活動やマーケティングを支える実用ツール になります。
まずはテンプレートやチェックリストを活用して、自社のウェビナーに合ったチラシを作成してみましょう。