オンラインイベントとは?開催メリットと成功のためのポイントを解説
オンラインイベントとは、文字通りオンライン上で開催されるイベントを指し、ZoomやGoogle Meetといったオンライン会議サービスや、YouTubeなどの動画配信サービスを使って開催されます。
現在でも様々なイベントが開催されており、オンラインとリアルを融合したイベントも増えています。本記事では、オンラインイベントのメリットやイベント成功のためのポイントをご紹介します。
目次
オンラインイベントを開催する目的
コロナ禍の初期段階では、あくまでリアルなオフラインイベントの代替手段として行われることが多かったオンラインイベントですが、最近ではオンラインならではのメリットに目を向けて開催する企業が増えています。
オンラインイベントのメリット
オンラインイベントを開催することで、具体的には下記のようなメリットがあります。
1. より多くの参加者が参加できる
オフラインイベントと比較した際に、会場の制限を気にする必要がないため、参加者数の上限を高く設定することが可能です。このため、多くの層にリーチしたい場合にオンラインイベントは有効といえます。
2. 参加のハードルが低い
参加者それぞれが好きな場所から参加できるため、仕事が終わってすぐの時間帯でも参加できるなど、時間の制約を受けづらいのもオンラインイベントの特徴です。
スタッフと対面して受付する必要がないため、途中からの参加でも抵抗を感じづらい人が多いようです。
3. 行動データを取得しやすい
オンラインですべてが完結するため、申し込み〜参加〜事後フォローといった参加者の一連の行動をすぐにデータ化することができ、施策のPDCAを回しやすいのもオンラインイベントの大きなメリットと言えます。
4. 工数や予算が削減できる
例えば参加者の座席の用意が必要ないため、オフラインイベントと比較すればオンラインイベントは工数が少なくなることがほとんどです。また、使用する機材などを工夫すれば、発生する費用も安価に抑えることができます。
オンラインイベントのデメリット
逆にオンラインイベントのデメリットとしては、下記のようなものがあります。
1. 回線や音声、映像の事故が起きやすい
使用する機材や、回線状況によっては、音声や映像が途切れてしまうといった事故が発生するリスクがあります。
このため、入念な事前チェックや、事故が起こった際の対処についてのすり合わせのもと、可能な限り前日までにリハーサルを行い、本番中も不測の事態に臨機応変に対応する姿勢で臨む必要があります。
2. 参加者が飽きないための工夫が必要
オフラインイベントと比較するとオンラインイベントは臨場感に欠ける部分があるため、参加者が飽きないための工夫が必要です。
具体的にはチャット機能があるプラットフォームを使用して、参加者からの質問をリアルタイムに受け付ける、画面構成を工夫して資料と登壇者それぞれが大きく映るようにするといった方法が代表的です。
3. 離脱率が高い
申し込んだが欠席してしまう、途中で離脱してしまう、とりあえず参加はしたが、イベントの内容を殆ど見ていなかった・聞いていなかったという参加者の数が、オフラインイベントと比較すると多くなる傾向にあります。
このため、参加者に対してイベントを通じたメッセージを伝えられない、事後フォローが行き届きにくいことはデメリットと言えます。
4. 交流会には不向き
オフラインイベントだと軽食や飲み物を出す形でイベント後に交流会がセットとなる場合が多いですが、オンラインイベントでは一つのルームで一対一の関係でしか話せないため、交流会には不向きであると言えます。
ただ、昨今ではこの性質を解消するツールなどもリリースされ始めているので、近い将来交流会での利用も活性化される可能性があります。
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オンラインイベントの種類
オンライン記念イベント
企業の周年イベントや、社員総会などをそのままオンライン化したものになります。リアル参加・バーチャル参加の両方が選択可能な形式になることもあり、両軸での企画制作が必要となる場合が多いです。
リアル・オンライン両方の開催の場合は後述にてご紹介する「ハイブリッド型」のイベントとなります。
また、バーチャル参加の形式を取る際には、演出的にも豪華なイベントとしての開催を狙う場合が多いです。たとえば、バーチャル参加であれば大阪と東京のメンバーが同じ場所に集まっているような感覚になるため、リッチな体験を参加者に与えることができます。
オンラインカンファレンス
「カンファレンス」とは、学会や展示会、講演会など、テーマを掲げて話しあう規模の大きなイベントを指し、登壇者の数が多いのが特徴で、数十名になることもあります。参加者(聴講者)は全体で数百〜数千人にのぼり、大規模なセミナーというイメージです。
このカンファレンスは今、オンラインでの開催にシフトしてきています。オンラインセミナーのように開催を検討する企業も増えていますが、オンラインカンファレンスは規模が大きくクオリティが求められ、難易度も高くなる傾向があります。
オンライン展示会
オンライン上にブースを出展し、参加者に訪問してもらう展示会を指します。3D技術などを駆使したリアルなブースを構築できるプラットフォームや、オンライン商談機能を搭載したブースなど様々なプラットフォームが提供されています。
従来の展示会より参加コストが安く、天候の影響をうけづらく、リード管理が容易であるといったメリットはありますが、参加者のアクティビティやエンゲージはリアルに比べると低い傾向にあります。
オンラインプロモーションイベント
特定の製品やサービスのプロモーションのために行われるオンラインイベントです。ゲストを招聘してのトークや、実際に体感してもらうプログラムなどを行うケースが多く見られます。
ウェビナー
以前はオンライン上で行われる「セミナー」をオンラインセミナーと呼んでいましたが、昨今ではウェビナーと呼ばれることが多くなりました。セミナーと一言で表しても、サービスの紹介や商品説明会、講演会など、さまざまな内容があります。
今までは、リアルなセミナーが多く開かれてきましたが、世の中の動きに合わせてオンラインでの開催が増えています。
ライブコマース
インターネットを通じた動画のライブ配信での商品紹介と物販を組み合わせた販売手法です。ライブ配信中に商品を紹介し、視聴者をECサイトなどに誘導して商品を販売します。
テレビショッピングと類似した手法ですが、動画によりテキスト・写真だけでは伝えられない情報を発信するだけでなく、視聴者がチャットなどでリアルタイムに質問をできるといった双方向性があることが特徴です。また、多額の初期投資をかけずに、機材や通信環境さえ整えば、無料で配信できるという手軽さもあります。
ゲーム配信/eスポーツ
ゲーム配信はプレイヤーが実況をしながらコンピュータゲームをプレイし、その模様を配信する事を指します。eスポーツとして扱われるイベントは、コンピュータゲーム技術を競う大会を指すことが多く、世界規模での開催や、大きな協賛がついての開催となる場合も多いです。
オンライン発表会/説明会
商品やサービスなどの発表の様子をそのままライブ配信するだけでなく、事前に収録・編集した映像などを織り交ぜながら配信ができるメリットです。
編集や見せ方も時間をかけて検討・準備できるため、会場での開催に引けを取らないクオリティを担保することも可能です。
オンライン入学式/卒業式
入学式や卒業式などをオンライン化することで、遠方に住んでいる家族・親戚も自宅から晴れ姿を見ることができたり、開催時に録画をすることで卒業生や関係者・保護者に何度も繰り返し見てもらえるといったメリットがあります。
バーチャル株主総会
株主がインターネット等の手段を用いて遠隔地から参加や出席することができる株主総会のことを指しますが、その中でも、出席形式がオンラインのみのものか、会場かオンラインかを選択できるタイプに分けることができます。
オンラインイベントの開催方法
ライブ配信
YouTubeやZoomなどのプラットフォームを使用すれば、無料で、動画編集のスキルがない初心者やライブ配信初心者でも簡単にライブ配信をはじめることができます。
これらのプラットフォームでは、チャット機能などを使って、動画配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションが取れることもメリットの一つです。視聴者の声をリアルタイムで拾い上げることができるので、視聴者の反応や意見をその場で確認しながらライブ配信が行えます。
なお、YouTubeに関して言えば、配信動画は保存期間に制限がないため、無期限で動画を保存することができます。他のライブ配信サービスでは保存期間が定められているものも多いので、保存期間を気にせず利用することができるのもメリットです。
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ハイブリッド型イベント
オンライン開催、リアル開催を同時並行に行うイベントを指し、参加方法の選択肢が増え、参加者層が多様化することが期待できます。
参加者だけでなく、登壇者もオンライン・リアル2通りの参加方法を選べるため、主催者としても招待しやすくなり、イベントの自由度がより高まりますが、運営のオペレーションがオンライン開催に比べて複雑になる傾向にあります。
バーチャルイベント
仮想空間と呼ばれるオンライン上に作られた空間で開催する見本市や展示会のようなイベントのことを指します。現実世界と同じような空間を忠実に再現することも、オンラインならではの新たな空間を作り出すことも可能であることが特徴です。
VRイベント
仮想現実という意味であるVR(Virtual Reality)、つまり、まるで自分が仮想空間の中にいるような感覚を体験できる技術を活用したバーチャルイベントのことを指します。
差別性のあるイベントを作り上げられることが特徴ですが、コンテンツ開発などを含めるとおおよそ数千万〜億にものぼる予算がかかることがハードルと言えます。
オンラインイベントを成功させるポイント
オンラインイベントには上述のように様々な形式がありますが、成功のためには何よりも企画の作り込みが重要です。そのためにはターゲット、および目標(動員・売上・認知拡大など)を明確にしましょう。
特に、イベントの開催の目的自体が多くの参加者を集めることか、もしくは強いエンゲージを求めるかによって、ターゲットの選定や企画内容にも影響してくるため、しっかりと定義する必要があるでしょう。
なお、ハイブリッド型のイベントでは、オフラインの参加者・オンラインの参加者それぞれ参加に対する志向が異なることが多いため、それぞれの参加者に対して企画内容を変えるといった対応も必要になることに注意しましょう。
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ライブ配信
臨場感・画面構成・インタラクティブ性を出すために、具体的なイメージを組み込んだ構成と、進行台本の作り込みがポイントと言えます。
ハイブリッド型イベント
たとえばリアル参加の観客を巻き込んだ演出を行うなど、リアルコンテンツのクオリティや迫力・リアル会場の盛り上がりを伝える工夫が、参加者にイベントそのものの印象を強く植え付けるためのポイントとなります。そのためには、リアルイベント運営チームと、オンライン運営チームが密に連携できる運営体制の構築も必要です。
バーチャルイベント
従来はリアルでないと実施しづらいことをいかにバーチャルで再現できるかがポイントです。たとえば、バーチャル株主総会であれば、議決権行使や、議事の視聴、質問などをリアルと遜色なく実現できるかといったことがポイントとなります。
プラットフォームやサービスを最大限活用して演出する必要がありますが、そのためには実績のある外部の業者などにも相談しても良いでしょう。
VRイベント
VRイベントの成功には没入感の担保がポイントとなり、バーチャル空間ならではの体験型コンテンツをイベント内で一定数以上提供する必要があると言えます。
そのようなVRコンテンツ開発には数千万〜億単位の大規模な予算がかかるため、予算の確保を行う必要があります。
オンラインイベントの事例
過去に弊社ビデオマッチングが運営をさせていただいた事例を4つ紹介いたします。
ライブ配信
株式会社電通デジタル様
同社様は様々なテーマでDXについて検討するウェビナーシリーズを、ON24というプラットフォームに切り替え、高品質な配信で実施しました。
オンラインで遠方から参加するメンバーもいるため、全員が一つの画面上に収まるように、画面デザインや埋め込みの設計を行い、全員がオフラインで参加しているような演出を行い、参加者からも解像度や画面構成のクオリティや、説明用資料の見やすさなどに好評を得た事例となります。
ハイブリッド型イベント
日本経済新聞社様
自社が主催する「NIKKEI全国社歌コンテスト」の決勝戦と表彰式をオンラインによるライブ配信で開催しました。
決勝進出企業10社のプレゼン、各企業の応援団からのメッセージ動画の配信、表彰式の様子、最後はゲストミュージシャンによる生演奏などがZoom上で配信されました。
多数のコンテンツを生中継の要素も交えつつ組み込み、演者側だけはなく観客側の様子も映すなど、決勝戦ならではの盛り上がりが演出され、参加した審査員のブログでも取り上げられるなどの好評を得ました。
バーチャルイベント
バーチャルオンライン株主総会
コインチェック社がサービス展開しているバーチャル株主総会支援サービス「Sharely(シェアリー)」を活用して、某社のハイブリッド型オンライン株主総会の配信をVimeo上で実施しました。
Sharely(シェアリー)は、株主の議決権行使や議事を視聴し質問ができる機能を搭載しているサービスで、弊社はこれを活用し、株主総会当日のオンライン配信におけるテクニカル業務(機材手配から配信オペレーションの一切)といった配信における主にハード面でのサポートを行いました。
VRイベント
バーチャルマーケット2021
株式会社HIKKYは、バーチャル空間上にある会場で、アバターなどのさまざまな3D アイテムや、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売り買いできる、世界最大級のVR マーケットイベントを2021年に開催しました。
商品売買の他にも、会場内で乗り物に乗ったり、映画を見たり、音楽ライブに参加するなど、バーチャル空間ならではの体験型コンテンツが多数提供され、来場者間でも音声によるコミュニケーションが可能で、現実世界で一緒に街を巡っているかのような体験が可能なコンテンツが提供されました。
まとめ
各種オンラインイベントのメリット・デメリットを理解した上で、メリットを最大化するための工夫を取り入れれば、イベント開催による効果の最大化が望めます。
しかしながら、本記事にてご紹介したように、どのような形式で開催するかによって、成功のポイントは多種多様です。そのため、知見のある業者などからアイデアやリソースの提供をうけながら、企画・実施・効果検証などを必要に応じて行うのが良いでしょう。
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