Brightcoveとは?特徴、費用、導入メリットについて解説!
国内外の大手企業やテレビ局などで導入されている動画配信プラットフォーム「Brightcove(ブライトコーブ)」。高品質な動画配信だけではなく、リアルタイムの視聴データの取得・分析、広告運用など収益化にも対応可能です。
動画の撮影からアップデート、運用まで一元管理ができることから、大きな注目を浴びています。今回の記事ではBrightcoveの特徴や費用、導入するメリットについてご紹介します。導入事例も紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
目次
Brightcoveとは
画像引用:Brightcove公式サイト
Brightcoveとは、アメリカ発の企業向けの動画配信サービスです。テレビ局や新聞局などで活用されており、パソコンや携帯端末をはじめ、スマートTVなど幅広い端末に向けて動画を配信できます。
配信した動画コンテンツは収益化が可能です。また、視聴ユーザーの行動データを取得できます。データはレポート化されるため、次に制作する動画の企画など施策に使用できるのが魅力です。
Brightcoveの特徴5選
Brightcoveは高品質な動画コンテンツを配信できるだけではなく、視聴データを取得できます。視聴しているユーザーのインサイトを得られるため、分析結果をもとに収益につながる動画の企画に役立てることが可能です。
ここではBrightcoveの特徴について解説します。自社での活用方法も検討なさってみてください。
高速・高品質な動画配信が可能
Brightcoveのプレーヤーは最先端の動画配信技術アダプティブビットレートストリーミングをサポートしています。プレーヤーがユーザーの視聴状況に合わせて、ビットレートを自動変換できることから、高速で高品質な動画配信が可能です。
ライブストリーミング配信では、ユーザーそれぞれで巻き戻しなどコントロールできます。また、グローバル動画配信にも対応しており、海外の顧客獲得に向けた配信も可能です。ユーザーの動画エクスペリエンスの向上においても寄与することが可能です。
詳細な視聴データを取得・分析
Brightcoveなら、動画コンテンツのくわしい視聴データを取得できます。記事コンテンツやSNSと異なり、動画は視聴時間でユーザーの行動を把握できるため、ユーザーの潜在ニーズを理解することが可能です。
例えば、動画の開始時点の視聴率が低い場合、開始部分の動画の改善が必要であることがわかります。こうした動画の視聴開始時間や離脱時間などを、KPIとして設定することでマーケティングへの活用が可能です。
また、BrightcoveはマーケティングソフトウェアのHubspotと以下の情報を連携できます。
- 動画ID
- 動画名
- 動画の視聴割合(%)
- 動画の閲覧時間(秒)
- プレーヤーID
- 再生されたURL
視聴率に応じて自動でメッセージを送信するワークフローの設定をはじめ、閲覧時間ごとのスコアリングもつけられます。時間軸をもつ動画を使用したコンテンツマーケティングのメリットといえるでしょう。
広告の運用効率を改善できる
BrightcoveはGoogle Ad ManagerやFreeWheelと連携しているため、広告の運用効率を改善に役立ちます。取得したユーザーの行動データを分析することで、コンバージョンにつながる広告の配信が可能です。
リアルタイムでユーザーのメタデータに関連するターゲティング広告の配信も可能。動画の視聴者や視聴方法、視聴時間、視聴エリアに関するデータをもとに、動画の内容や視聴期間にあわせて配信できます。
ほかにもインストリーム広告を挿入するキューポイントの設定も可能です。何回挿入するかは取得したデータをもとに設定できます。動画再生時に必ずユーザーの目にふれる広告のため、一定の視聴率を期待できるでしょう。もちろん、ユーザーの視聴率や離脱率も確認できます。
コンテンツの管理が簡単
Brightcoveは1つのソリューションでコンテンツの管理と再生をおこなえるのが特徴です。動画の制作やアップロード、各種設定、データ分析など、それぞれ専用のソフトやツールを用意する必要はありません。
動画データをプレイリストにアップロードするときは、ドラッグアンドドロップのため手間もかかりません。アップロード中にはタグなどの設定もできますし、字幕の追加や管理者権限なども設定ができます。
Brightcoveなら、コンテンツ管理の時短化が可能です。
モバイル対応も充実
Brightcoveは、iOS・Android用モバイルデバイス向けのSDK(ソフトウェア開発キット)をサポートしています。ネイティブアプリの構築やレスポンシブ対応の動画ポータルサイトを作成することが可能です。掲載した動画にはソーシャルボタンを設置できるため、自社の認知拡大を狙えます。
どちらも動画広告と同じようにユーザーの行動データを取得できることから、インサイトを深く理解した動画作成、広告の配信に役立ちます。動画はiPhoneで撮影後、そのままアップロードも可能です。1つのソリューションで撮影からアップロードまで一貫対応が可能なため、導入による時短化にもなるでしょう。
Brightcoveの導入がおすすめな企業
動画は企業の認知拡大やサービス利用の向上、社内コミュニケーション、ライブ配信など幅広く活用できる特徴があります。Brightcoveはユーザーに動画を楽しんでもらうだけではなく、能動的な要素を追加して没入感を与えることが可能です。さらに、配信中に詳細な視聴データも取得できることから、コンテンツマーケティングにも活用できます。
これまでの解説をもとに、Brightcove導入に向いているのはどのような企業なのか、ご説明したいと思います。
ユーザーの視聴体験を重視する企業
Brightcoveは動画にインタラクティブ機能を持たせることができます。例えばライブ動画の配信中に視聴しているユーザー向けにアンケートを取得したり、動画内に商品購入できるようにホットスポットを設置したりと、能動的な要素の追加が可能です。
Brightcoveはプレーヤーが搭載されているため、動画ごとにページを変えずに視聴できます。視聴環境の快適さを活用することで、ユーザーの心をつかんで離しません。
ユーザーの視聴体験を重視したい企業において、Brightcoveは大きく貢献できることでしょう。もちろん、動画配信中も視聴データは取得できるため、リアルタイムで深いインサイトの取得が可能です。
データを詳細に分析したい企業
Brightcoveは動画からリアルタイムで視聴データを取得できます。動画コンテンツを運用していく場合、取得できる詳細なデータは戦略を立てるうえで不可欠なものです。
「Video Cloud Analytics Platform」では、取得したデータをレポート化されているため、次のコンテンツの作成に役立てることが可能です。Hubspot等のツールと連携すれば、より詳細な分析もできます。
企業認知やサービス説明のために動画を活用するにあたり、視聴したユーザーがどのような点に着目しているのかくわしく知りたい企業はぜひBrightcoveの導入を検討なさってください。
Brightcoveの導入事例
実際にBrightcoveを導入している企業の事例をご紹介します。他社の事例を知ることは自社でどのように活用していくのか、検討するうえで大切なことです。
今回はワコール、ソニー・ミュージックのBrightcove導入経緯、活用法をご紹介します。ぜひ参考になさってください。
ワコール
画像引用:ワコール公式サイト
アンダーウェアーメーカーの国内大手でもあるワコールは、下着のつけ方や洗い方などの動画コンテンツ「下着の基礎知識」を配信しています。Brightcove導入前は無料の動画配信サービスを利用していましたが、セキュリティのリスクや管理のしにくさが問題となっていました。
そこで2017年にBrightcoveを導入。Brightcove Video Cloudはクラウド上に動画を蓄積できるため、管理がしやすいメリットがあります。また、管理者の権限設定をはじめ、運用者の個別IDやパスワードも発行できることから、安全な運用ができると評価されました。
ほかにもランディングページの作成や社内研修動画など、すべて社内で制作して共有するなど外注コストを抑えることも実現されました。さらに動画広告から取得したデータをEC部門と共有して、コンテンツマーケティングにも活用されています。
ソニー・ミュージック
ソニー・ミュージックは音楽事業を中心に多角的にビジネスを展開している企業です。2020年6月にローンチされたライブ配信プラットフォーム「Stagecrowd」では、Brightcoveを活用し、所属アーティストの高品質なライブ映像を配信しています。
当時、オンラインイベントの大規模なライブ配信はトラブルが多く聞かれました。しかしBrightcoveは同時接続数が多い大規模イベントに強く、安定した配信が可能であることが導入の決め手となったようです。実際に配信トラブルはなく、安定性の高さからローンチ後は追従したサービスを次々に展開されています。
ライブ動画は蓄積できるため、配信後も視聴者は好きなアーティストのライブ動画を検索して楽しめます。そのため、コロナ禍でリアルイベントの開催が困難な中でも、多いときで1日3万アクセスを実現しました。今後は海外アーティストの日本公演をライブ配信を予定されています。
Brightcoveの優れた配信技術と充実したサポートにより、さらにグローバルなビジネス展開を期待できるでしょう。
Brightcoveの注意点
大きなマネタイズが期待できるBrightcoveですが、動画コンテンツの作成やアップロードなどは自社でおこなわなければなりません。そのため、撮影やアップロードなど配信までのノウハウを理解しておく必要があります。
そのうえで気をつけてほしいことが初期設定と動画のダウンロードです。扱い方がわからなければ導入後のトラブルにもつながります。自社のリソースにも関わる注意点について解説します。
初期設定が複雑
Brightcoveを導入する際に、初期設定の複雑さが懸念点としてあげられる企業も少なくありません。とくにプレーヤーの設定はHTML5で書かれていることもあり、慣れていなければ設定は困難でしょう。さらにプレーヤーの外観の設定にはCSSに関する知識も必要です。
オウンドメディアを自社で運営されているなど、社内リソースが確保できる場合を除いてHTMLやCSSなどコーディングの知識がなければスムーズに設定することはできません。
Brightcoveはプレーヤーなどの設定やトラブル対応の窓口として、24時間365日のサポート体制を整えています。導入にあたりサポートが必要なら、Brightcoveにくわしいイベント会社に相談するのもひとつの方法です。
動画のダウンロードに一手間かかる場合がある
Brightcove Video Cloudにアップロードした動画をSNSなどで共有する場合、一度ダウンロードする必要がありますが、Brightcoveは従来の動画コンテンツのようにワンクリックでダウンロードすることはできません。
ダウンロードにはBrightcoveソーシャルを使用して、埋め込みコードをテキストエディタにコピー後、動画から取得したアカウントID、プレーヤーID、動画IDを貼り付けるなどひと手間が必要です。
動画のURLを取得できるプログラムも公開されていますが、デバイスにより方法が異なり、こちらも手順が多く、慣れていないと難しいでしょう。動画ポータルサイト以外でも幅広く配信を希望する場合、Brightcoveの導入支援に慣れている事業者にサポートしてもらうことでスムーズに対応できます。
料金
Brightcoveは以下の2つのプランがあり、目的別にお選びいただけます。各プランの料金はお問い合わせください。
Brightcove FOR MARKETING
マーケティング向けのプランです。動画ポータルサイト作成をはじめ、ソーシャル配信、インタラクティブ動画MAやCRMとの統合、視聴データの分析に対応しています。
Brightcove FOR ENTERPRISE
企業・組織内のコミュニケーションに動画を活用におすすめのプランです。セキュアな環境で動画再生が可能です。ライブストリーミングや組織内の動画ポータルサイトの作成、シングルサインオン、組織内の視聴データの分析に対応しています。
Brightcoveの利用をお考えなら
Brightcoveなら、ユーザーへ快適な視聴環境を提供できるだけではなく、分析データの取得も可能です。近年、動画を活用したビジネスは広がりを見せており、視聴率を高めるには高品質で安定した配信が求められるようになりました。Brightcoveで御社の認知拡大、サービス利用の向上に大きく貢献できます。
弊社ビデオマッチングではBrightcoveの導入支援を行っています。Brightcove導入における初期設定のサポートをはじめ、視聴者の満足度を高められる動画制作のサポートも可能です。どうぞお気軽にお問い合わせください。