ON24 × MA/CRM連携でイベントの効果を最大化する方法

いま、イベントは「配信」だけでは不十分。
オンラインイベントの普及により、多くの企業がウェビナーツールを導入しています。しかし、ただ配信するだけでは見込み顧客(リード)は育ちません。「イベントで集めた顧客データ」をどう活用するか、これが次の課題です。
そこで注目されているのが、イベント管理システムとMA(マーケティングオートメーション)/CRM(顧客管理システム)との連携です。今回はビデオマッチングが正規代理店であるイベント管理システム「ON24」とMA/CRMの連携についてご紹介します。
目次
ON24とは?
ON24は、ON24はウェビナーやオンラインイベント管理のための統合クラウドプラットフォームです。参加者の行動(視聴時間、クリック、資料ダウンロードなど)を詳細にトラッキングし、そのデータをMAやCRMに連携できる点が大きな特長です。単なる配信ツールにとどまらず、「イベントで得たデータを次の営業・マーケティングに活かす仕組み」を提供している点が注目されています。
\ON24について詳しく知りたい方はこちら/

MA/CRMツールのそれぞれの機能と役割
MAとCRMは、どちらもマーケティングや営業活動を効率化・最適化するためのツールです。目的や使われるフェーズは異なりますが、両者を連携させることで、リードの獲得から育成、商談、成約までを一貫して管理できます。
ここでは、それぞれの基本的な役割や主な機能についてご紹介します。
MA(マーケティングオートメーション)の役割
MAは、「見込み顧客(リード)を効率的に育てる」ためのツールです。
機能の一例:
- メール配信の自動化(シナリオ設計、ステップメールなど)
- スコアリング機能(行動に応じてリードの温度感を評価)
- ページ閲覧やクリック履歴のトラッキング
- セグメント分けとパーソナライズ配信
目的は、興味はあるけど今すぐ買わない顧客を、購買につながるレベルまでナーチャリング(育成)することです。
CRM(顧客関係管理)の役割

画像引用:Adobe Stock
CRMは、商談中や既存顧客の情報を一元管理し、顧客ごとの最適な対応を支援するためのツールです。
機能の一例:
- 顧客情報の蓄積(名前、業種、接点履歴など)
- 営業活動の記録(電話・メール・商談など)
- 案件管理(フェーズ、金額、確度)
- フォロー漏れ防止アラート
- 顧客対応の履歴可視化(問い合わせ、サポート対応など)
CRMの導入目的は、顧客ロイヤルティの向上や、営業プロセスの効率化です。
なぜイベント管理システムとMA/CRMツールを連携する必要があるのか?
ウェビナーやイベントは、貴重なリード獲得チャネルですが、イベント後のフォローや営業活動が遅れたり属人的だと商談化につながりません。
ON24のようなツールとMA/CRMを連携することで:
- イベント参加者の行動データをそのまま活用
- スコアに応じた自動アプローチ(メール配信・営業アサイン)が可能
- 「誰が、何に、どの程度興味を示したか」がすぐにわかる
- 顧客一人ひとりに合った対応ができる
結果、見込み客の育成 → 商談化 → 成約までの流れがスムーズになります。
ON24が連携できるMA/CRMツール一覧
画像引用:ON24公式サイト
ON24は多くのMA/CRMツールとネイティブ連携(外部サービスを介さずに連携)またはAPI連携が可能です。
MAツール
- Marketo
- HubSpot
- Salesforce Marketing Cloud / Pardot
- Oracle Eloqua
CRM/SFAツール
- Salesforce Sales Cloud
- veeva
- Microsoft Dynamics 365
- SAP CRM
- Zoho CRM
その他連携機能
- API/Webhook/zapierによるカスタム連携
- CSV自動エクスポート・インポート対応
- SlackやTeamsなどコミュニケーションツールとの連携も可能
ON24とMA/CRMツールを連携するメリット
画像引用:ON24公式Youtube
ON24は、単なる配信ツールではなく、視聴行動・エンゲージメントデータを資産化できるイベント管理システムです。このON24の特性を活かし、MA/CRMを連携することで、イベント後に以下のようなマーケティング・営業施策が自動化・高度化されます。
1.参加者の行動データをMAでスコアリングし、自動フォロー

画像引用:Adobe Stock
ウェビナー中の視聴時間、資料ダウンロード、投票参加などの行動データを自動でMAに連携し、スコアリングやセグメント設定が可能。リードの温度感に応じたメール配信やナーチャリングが自動化され、フォロー漏れの防止・育成効率の向上につながります。
2.高関心リードを営業に即時通知し、タイミングを逃さない
ON24は25種類以上のインタラクティブ要素(投票、Q&A、チャットなど)を通じて参加者のエンゲージメントを促進できます。エンゲージメントとの高い参加者をCRMに登録し、営業へリアルタイムでアラート通知。興味が高まっている「今」アプローチできるので、商談化率・受注確度が向上します。
3.参加者の関心テーマを把握し、提案の精度を高める
ON24の機能にはリアルタイムの視聴者行動分析とAIによるインサイト提供機能があり、どのセッションを視聴し、何に反応したかをCRMに記録することで個別の興味関心を可視化することができます。営業は「何に関心があるか」を理解した上でアプローチでき、提案の精度が上がり、クロージングもスムーズに。
4.イベント成果を数値で見える化し、施策改善に活用

画像引用:Adobe Stock
ON24が提供する詳細なレポート(視聴率、クリック率など)をMAツールに連携可能。イベント単位でROI(投資利益率)の可視化ができ、成果につながるコンテンツやテーマが明確化され、次回施策の改善に直結します。
5.過去イベントデータを蓄積し、長期的なリード戦略に活用
ON24での参加履歴・行動ログをCRM上で統合管理。見込み顧客の長期的な関心傾向を分析し、中長期の営業・マーケ戦略に活かすことが可能です。
ON24とMA/CRMツール連携の事例
Microsoft Azureの事例(ON24 × Marketo)
Microsoft Azureは、グローバル規模でのウェビナー施策を強化するために、ON24とMarketoを連携しました。ON24で得られたウェビナー視聴データをMarketoに連携し、スコアリングやセグメント分けを行っています。
営業チームは、参加者の関心度や行動履歴をもとに、より精度の高いフォローアップが可能になりました。これにより、リードの質が向上し、営業活動の効率化と成果の最大化に繋がっています。また、ウェビナー施策のROIも明確に可視化できるようになりました。
Genesysの事例(ON24 × Marketo × Salesforce)

画像引用:Adobe Stock
Genesysは、ABM(アカウントベースドマーケティング)戦略を強化するために、ON24、Marketo、Salesforceを連携させました。ON24で実施したウェビナーの視聴データをMarketoに取り込み、リードのスコアリングとナーチャリングを実施しています。
さらに、Salesforceともデータを同期し、営業チームがリアルタイムで見込み顧客の情報にアクセスできる体制を整えました。この連携により、パイプラインが127%増加するなど、大きな成果を上げています。ターゲットアカウントとのエンゲージメントも高まり、商談化率の向上にも寄与しています。
まとめ
ON24とMA/CRMの連携は、イベントを単発の配信で終わらせず、成果につながるマーケティング資産に変える仕組みです。ON24とMA/CRMツールを連携することでリードの育成や営業連携がスムーズになり、商談・成約のチャンスが大きく広がります。自社のイベントをもっと営業成果に結びつけたい方は、ぜひON24の導入・MA/CRMツールの連携について検討してみてください。
弊社ビデオマッチングでは、ON24の正規代理店として導入支援を行っています。導入済みのMA/CRMツールとの相性や連携方法に不安がある場合も、「そもそも何ができるの?」といった内容でも構いませんので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。