ウェビナーの形式を解説 -オンライン配信形式やツールについて

「ウェビナー」という言葉を聞いたことはないでしょうか。ウェビナーとは、ウェブとセミナーを組み合わせた造語で、オンラインセミナーやオンラインシンポジウムなど、数十〜数千人規模のセミナーや講演会で使われることが多いツールです。
このウェビナーにはどんな配信形式があるのでしょうか。おすすめのウェビナーツールをの形式をご紹介します。
目次
ウェビナーの配信形式

参加者(視聴者)が「視聴のみ」できる配信や、「リアルタイムで参加できる」配信など、「ウェビナー」にはさまざまな形式があります。
形式1 完全視聴型ウェビナー
参加者(視聴者)が「視聴のみ」で参加できる、完全視聴型ウェビナーと呼ばれる形式があります。これは、「録画配信型」と「リアルタイム配信型」に分けられます。
「録画配信型」は、その名の通り、事前に録画しておいた配信映像を、告知した時間に流す配信のこと。主催者は、視聴効果の高いスライドを事前に編集したり、配信のクオリティを高めたりすることができます。
「リアルタイム配信型」は、告知した日時にリアルタイムでウェビナーを開催する方法です。主催者も参加者(視聴者)もリアルタイムで参加するため、質疑応答の時間があったり、参加者の反応を見ながら配信内容を調整したりすることができます。
形式2 参加型ウェビナー
「参加型ウェビナー」は、登壇者が一方的にプレゼンテーションを行う形ではなく、参加者(視聴者)とコミュニケーションを取りながら行われる形式のこと。
ウェビナー参加者は、視聴するだけではなく参加することができるため、飽きずに楽しむことができます。イベントは、一方通行ではなく、登壇者と参加者(視聴者)の双方向で進行。参加者(視聴者)が質問をしたり、逆に登壇者から質問を受けたり、さまざまなコミュニケーションが発生します。基本的には、リアルタイム配信ですが、一部は録画配信も含みます。
形式3 ワークショップ型ウェビナー
「ワークショップ型ウェビナー」とは、その名の通り、オフラインでよく行われているワークショップをオンラインでも取り入れた形式のこと。参加者(視聴者)が主体となって体験型講座「ワークショップ」を行うもので、グループ学習や実演などの実践的なワークを取り入れたものです。登壇者と参加者(視聴者)が双方向のやりとりをしながら、参加者がより積極的に参加するのが特徴。参加型セミナーと同様に、リアルタイム配信を基本としながら録画配信を含むアレンジが可能です。
ウェビナーの形式に応じたツールの種類と特徴について
ウェビナーの開催にはツール選びが大切です。
ウェビナーの配信形式で上げた、完全視聴型、参加型、ワークショップ型と3つの型につきましてはどのツールも対応可能ですが規模や内容によって使い分ける必要があります。
こちらにウェビナーに適したおすすめのツールを紹介します。
3つのおすすめウェビナーツール
ウェビナーでよく使われていて、使いやすいツールはこの3つ。「Zoom」「CiscoWebex」「Teams」です。
Zoom

出典:Zoom
「Zoom」は、ウェブ会議で広く使われているミーティングツールのひとつ。Zoomを使ってセミナーや講演会を開催することも可能で、「Zoomウェビナー」とうサービスがあります。Zoomウェビナーは、参加者(視聴者)の多いイベントや一般公開されているイベントでの活用が効果的で、対話集会や四半期ごとのミーティング、教育講演などが開催されています。通常、ウェビナーの出席者(登壇者)同士は対話せず、1 〜数人の講演者が話す形を取ることがほとんど。オプションで登壇者との交流を深めるためのプランが用意されています。
規模
500〜 10,000 人
料金
最大500人の出席者:92,800円/年/ライセンス
最大1,000 人の出席者:457,000円/年/ライセンス
最大3,000 人の出席者:1,330,600円/年/ライセンス
最大5,000 人の出席者:3,346,600円/年/ライセンス
最大10,000 人の出席者:¥8,722,600円/年/ライセンス
特徴
Zoomウェビナーではホストと指定されたパネリストがビデオ、オーディオ、画面を共有できるように設計されています。Q&A、チャット、アンケートへの回答を通じて、双方向でのやり取りも可能。主催者(ホスト)は参加者(視聴者)のミュート解除をすることもできます。
CiscoWebex

出典:CISCO
「CiscoWebex」は、Zoomと同様に映像と音声を使ってオンラインセミナーやミーティングを開催できるツール。Cisco Webex のプラットフォームで、セキュリティと拡張性に優れたオンラインイベントやウェビナーを開催することができます。社内ディスカッションやチームミーティング、クライアント向けのプレゼンテーション、営業活動などで活用されています。
規模
最大 3,000 人、ストリーミング配信であれば 4 万人まで
料金
Starter…1490円/主催者当たりの月額
ビジネス…2980円/主催者当たりの月額
Enterpriseプラン(カスタマイズ可能なプラン)…要問い合わせ
特徴
Zoomと同じ仕組みで、Zoomを使ったことのある人はすぐに使うことができます。高画質での配信や音声参加などのオプション、参加者(視聴者)との双方向のやりとり、アンケートの実施などを行えます。招待状、リマインダ、フォローアップメールの自動送信機能で、効果的なイベントの推進が可能。登録データや参加データを CRM システムにエクスポートでき、結果のトラッキングもできます。
Teams

出典:Microsoft
セミナーや勉強会で用いられる「Teams」。Microsoft Teamsに含まれている機能の1つに
「ライブイベント機能」があり、オンライン上でビデオ通話機能を用いて大規模なセミナーやイベントを行うことができます。また、2021年5月から「ウェビナー」機能が新しく追加されました。
規模
1000人
料金
1360円~/月(Microsoft 365 Business Standard)
特徴
Microsoft 365 Business Standardのプランよりウェビナーを開催 することができます。スケジュール設定、出席者の登録、録画ファイルの保存、対話型プレゼンテーションの実行、出席者データの分析を行って効果的なフォローアップを行うことができます。
ウェビナーと会場型セミナー(オフライン)の違い
さてここで、オンライン上で行われる「ウェビナー」と、今まで会議室やホールなどのオフラインで開催されてきた「会場型セミナー」には、どのような違いがあるのでしょうか? ここで具体的に触れていきたいと思います。
ウェビナーと会場型セミナーの比較
開催場所
オフラインで行われる「会場型セミナー」は、開催場所に時間や交通費をかけて参加するものでした。ただ、参加をしたくても場所によっては参加できないこともあり、参加人数が限られてしまうことも。ウェビナーはいつでもどこからでも参加できることが特徴。主催(開催)側も、会場を用意したり設営などの準備をする必要がなく負担が減ります。
参加人数
オフラインの会場型セミナーでは、会場の規模によって収容人数に限りがありますが、ウェビナーであれば参加者数を気にせずに集客が可能です。使用ツールやプランを変えることで、さまざまな規模で集客できます。
コスト
ホールや会議室などを使って開催される会場型セミナーでは、会場費や設営費、準備のための人件費がかかります。また、配布物の制作や準備も必要です。一方で、ウェビナー開催の場合は、配信環境の整備とカメラやマイクなどの機材の準備をすれば、配信が可能に。オフラインセミナーと比べるとコストが抑えられます。
双方向のやりとりがスムーズ
質疑応答の時間を設けたイベントは多くありますが、オフラインでは気軽に質問ができない場合も。チャット機能などの双方向のやりとりができるウェビナーであれば、参加者(視聴者)は気軽に質問をすることができます。また、登壇者もリアルタイムで回答でき、双方向のやりとりがスムーズに行えます。
ウェビナーのメリット・デメリット
「ウェビナー」にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。配信者(主催者)視点と参加者(視聴者)視点で、具体的にご紹介します。
ウェビナー「配信者」のメリットとデメリット
ここでは、ウェビナーを開催する側、つまり「配信者」について触れていきます。ウェビナーを開催するときの配信者のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット
- 集客がしやすい
- コストを抑えられる
- アプローチの幅が広がる
講演会やセミナーをオフラインではなくウェビナーで行う場合、参加者はどこにいても参加が可能に。主催者にとっては、「集客」しやすいというメリットがあります。また、会場を借りたり設営したりという事前準備にかかる時間と金銭面の「コスト」を抑えることもできます。従来アプローチしにくい企業にも、ウェビナーであれば接触をはかれる可能性も。録画機能があるため、コンテンツを再利用したり社内教育に使ったり、ウェビナー自体をさまざまな用途で役立てられます。
デメリット
- 配信トラブルが起こりやすい
- リアルな接触ができない
- 案件化に繋がらない場合も
ウェビナーでは、配信環境によって音や画質などの配信トラブルに見舞われることがあります。配信側はトラブルが起きないように十分に対策をしておかなければいけません。
また、ウェビナーはオンラインでの関わりがメインなので、オフラインの会場型セミナーのように名刺交換などのリアルな接触を図ることが難しくなります。リアルなコミュニケーションに発展しにくく、案件化率が下がる場合も。配信者(主催者)と参加者(視聴者)との交流が取りにくい点もデメリットと言えるでしょう。とはいえ、オンラインでのやり取りが通常になってもきているので影響は軽微であると言えるでしょう。
ウェビナー視聴者のメリットとデメリット
ウェビナーに参加したり視聴したりする側、つまり視聴者(参加者)側のメリット・デメリットに触れていきます。
メリット
- 視聴しやすい、参加しやすい
- 何度も見ることができて理解しやすい
- 気軽に質問できる場合もある
ウェビナーはいつでもどこからでもアクセスできるのがメリット。そのため参加するハードルが下がります。またアーカイブとして後日確認できる場合も多いため、何度も見る機会ができ、内容への理解を深めることも可能に。セミナーを聞いて質問をしたいとき、会場型セミナーでは質問ができないこともありますが、ウェビナーでは気軽に質問をするなど、コミュニケーションが取りやすいのも特徴です。
デメリット
- 途中離脱しやすい
- 視聴環境が悪いと視聴を続けられない
- コミュニケーションを取れない場合も多い
メリットでもありデメリットでもあるのが、「離脱しやすい」ということ。ウェビナーでは視聴をすることも辞めることもハードルが低いため、配信やイベントの内容がつまらなければすぐに離脱されます。ただ、離脱しやすいために有益な内容を聞き漏らしてしまう場合も。また、視聴するインターネット環境が悪いと、視聴を続けられないこともあります。ウェビナーが双方向のコミュニケーションを行わない設定の場合は、質問を投げることができません。
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ウェビナーはとても手軽なツールです。気軽に開催できるため、積極的にウェビナーを開催していくといいでしょう。
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