【プロが解説】Zoom配信の方法は2種類!必要機材も要チェック
コロナ禍により会議やセミナーのオンライン化が進んでいます。
本記事では、Zoomを活用したオンライン配信の種類、特徴、配信方法をまとめました。これからZoom配信を積極的に活用していきたい方は参考にしてみてください。
目次
Zoom配信の種類について
Zoomのオンライン配信は、小規模のイベントなどであれば誰でも簡単に配信できます。2種類の機能の違いや特徴を把握して、開催までに適切な準備を行っていきましょう。
ZoomミーティングとZoomウェビナーの違いについて
Zoomミーティングは参加者全員が画面を共有し、意見交換を行うような双方向のコミュニケーションの場に適しています。 一方、Zoomウェビナーは、ホストやパネリストによる発言をメインとする、一対多数の場に多く使用されます。
Zoomミーティングのみ、時間制限を設けた無料プランがありますが、ビジネス使用の場合はどちらも有料ライセンスを事前に取得しておきましょう。
Zoomミーティング
Zoomミーティングは双方向のコミュニケーションを重視したイベントに最適です。この機能では参加者全員が画面を共有でき、相手の反応を確認しながらライブ配信を行うことが可能です。
また、特徴的な機能として、ブレークアウトルームがあります。これは参加者を少人数のグループに分け、指定のグループで密な交流を行うことができる機能です。このような機能を活用してコニュニケーションを深めた配信を行うことができます。
少人数に向けたイベント配信は、Zoomミーティングがおすすめです。
Zoomウェビナー
Zoomウェビナーはオンラインセミナーに特化した独自の機能です。ホストと指定されたパネリストのみが画面共有できるようになっており、最大10,000人まで参加できます。
Zoomミーティングとは異なり、参加者が多いセミナーや説明会などの一対多数の配信に適しています。また、質疑応答、アンケートなどの機能も活用できます。
人数が多い大規模な配信はZoomウェビナーがおすすめです。有料ライセンスの取得が必要になるため、事前に申請しておきましょう。
Zoomでオンライン配信を行う2つの方法
Zoomでオンライン配信を行う方法を2つ紹介します。
- ライブ配信
- 収録配信
Zoomライブ配信
Zoomを通じて会議などをリアルタイムで配信する方法です。この配信のメリットは表情を確認しながら、双方向のコミュニケーションが行えることです。加えて、最新情報をリアルで配信できる点もライブ配信のメリットです。
オンラインセミナーなどの開催の場合、Zoomウェビナーを使いライブ配信を行いたいケースも多いです。この場合は、PCとWi-Fiの速度が100Mbps以上の配信環境があれば、手軽に配信することができます。
Zoomウェビナーでは、このようなことが可能です。
- 対談
- 画面共有での資料や動画の投影
- 質疑応答
- 終了後のアンケート実施
- 参加者登録
Zoomによる収録配信
事前に録画編集した動画を配信する方法です。この配信のメリットは万全に準備された動画を配信できるのでトラブルが起きにくいところです。また、視聴者側の利点は都合に合わせて好きな時間に動画を視聴できるということです。
収録配信に必要な機材とやり方
PCとOBS(OBS Studio)ソフトがあれば配信可能です。OBSは配信ソフトの中でも多く使用されており、ワンランク上の動画配信が可能になります。
例えば、画面上に自身のライブ映像を表示することや会社のロゴを表示することなどです。
OBSを使用する際に気を付けたいことは、PCのスペックです。推奨スペックは、CPU:core i5、メモリ:8GB以上です。更にクオリティを挙げたい場合は、CPU:core i7、メモリ:16GB以上が望ましいです。後者であれば、スムーズにオンライン配信ができるため、安定性も担保できます。
OBSを使用した配信の方法はこちらです。
<OBS上>
- OBSソフトをダウンロードし、ソフトが問題なく立ち上がるのを確認
- OBSソフト上で、Zoomで配信用の画像を作成
- 画面上にある「仮想カメラ開始」をクリック
<Zoom上>
Zoomを開き「ビデオ停止」の隣にある「^」マークをクリックし、「OBS Virtual Camera」を選択
この操作を行えば、OBS上で事前に作成した画像を使ってZoomによる動画配信が可能になります。
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機材を使用してクオリティを上げる配信方法
オンライン配信を行う機会が増え、機材を揃えクオリティを上げたいという方も多いのではないでしょうか。
機材のみ準備しても、機能に応じたPCスペックが備わっていなければ、映像が遅くなってしまうといったトラブルが起こりかねません。ここでは、必要な機材とPCのスペックについて、プロ目線で紹介します。
必要な機材とPCのスペックについて
オンライン配信のクオリティを上げる際に、必要な機材はこちらの4点です。
- カメラ
- マイク
- 三脚
- キャプチャーボード
PC備え付けのカメラやマイクとは異なり、これらを使用すると上質な配信が可能になります。
また、話者が2人以上の場合や企業の商品説明会などの際、映像のクオリティを更に上げたい場合は、上記に加えスイッチャーを用意しましょう。
スイッチャーを使用することで、背景を合成することや複数人の映像を1つの画面で同時に配信ができるようになります。また、テロップをいれることもできるので、配信画像にこだわりたい場合におすすめです。
背景の合成
複数人のカメラ映像を1つの画面で配信
また、高機能な機材を揃えると同時に、PCのスペックを確認することも重要です。なぜなら、高機能カメラで撮影した映像を配信しようとしても、映像の重さにPCが耐えられず、配信が上手くいかない場合があるからです。
こうした問題を防ぐために、PCのスペックは、前述したCPU:core i5、メモリ:8GB以上です。更にクオリティを挙げたい場合は、CPU:core i7、メモリ:16GB以上で揃えるといいでしょう。
Zoomを使った配信はウェビナー機能がおすすめ
Zoomの種類や配信方法を把握した後は、目的に合わせたZoomの機能を選定する必要があります。近年、需要が増加しているオンラインセミナーのようなパネリスト主導の配信には、Zoomウェビナー機能がおすすめです。
Zoomウェビナーはホスト主体の一対多数のコミュニケーションの場で使用されることが多いですが、言い換えれば「視聴者による予想外の操作を防ぎたい場合」に使用できます。また、ZoomとYouTubeを連携すれば視聴人数の制限なく配信が可能になります。
ここでは、Zoomウェビナーの用途、使い方、YouTubeと連携させる方法を紹介します。
Zoomのウェビナー機能を活用したおすすめ用途
中小企業はもちろん、大企業や行政でのイベント・講演会など規模の大きなものにも対応できるのがZoomウェビナーの特徴です。
他にもこのような場面で活用されています。
- セミナー、カンファレンス
- 商品説明会などの一般向けセミナー
- 会社説明会や社内研修
- 複数拠点への講話・講義
- 行政イベント
例えば、Zoomウェビナーを使用した企業の商品説明会では、事前に試供品を自宅に郵送し、配信当日にリアルタイムで視聴者に商品を体験してもらうことができます。
ウェビナー機能は、視聴者によるマイクの操作はできないので、説明中に阻まれることなく配信が可能です。一方、視聴者が発言をしたい時は「挙手機能」を使用し、チャットなどで対話を行うことができます。
このように、機能の使い方次第ではZoomウェビナーでも双方向のコニュニケーションが可能になります。
ただ、開催当日にトラブルなく配信するのは難しいため、社外向けの配信をする場合は専門業者に依頼しましょう。
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Zoomウェビナー機能の使い方
4つの工程でウェビナー機能が簡単に使用できます。
- Zoomにログインし、画面左側にある「ウェビナー」を選択
- 「ウェビナーをスケジュールする」ボタンをクリック
- ウェビナーのトピックや開催日時などを設定
- 「スケジュール」をクリックして、スケジュールを完了
YouTubeにZoomウェビナーの映像を流す方法
Zoom配信には視聴人数に制限があります。「多くの人に動画を配信したい」「海外に向けた配信をしたい」こういった場合は、YouTube Liveを組み合わせてオンライン配信を行いましょう。ZoomとYouTubeを連携し、配信する方法を紹介します。
配信の方法は下記です。
- Zoomの設定を変更する
- YouTube Liveの有効化
- YouTube Liveでライブ配信枠の作成
- ZoomとYouTube Liveを連携し配信
Zoomの設定
ライブ配信を行うホストがZoomの設定を変更する必要があります。
- ウェブブラウザからZoomの設定画面を開き、左側のナビゲーションの「設定」をクリック
- 設定画面から「ミーティングのライブストリーミング配信を許可」をON
- 「YouTube」と「カスタムライブストリーミング配信サービス」の両方にチェックを入れる
〈YouTube Liveの有効化〉
オンライン配信を始める前に「アカウントの認証」を行う必要があります。初めて開設される際は、この過程で24時間かかる場合があるため要注意です。
イベント日から逆算して事前に認証作業を済ませておきましょう。また、スマホからモバイル配信を行いたい場合は、チャンネル登録者が1,000人に到達するまで利用することができないので要注意です。この事前準備が完了後、ライブ配信ができるようになります。
YouTube Liveでライブ配信枠の作成
- 申請済みのYouTubeを開く
- 右上のカメラマークをクリック
- 「ライブ配信を開始」をクリック
- 「エンコーダー配信」を選択
- 「タイトル」「公開範囲」などを設定
- 「エンコーダー配信を作成」をクリック
- ストリームのプレビュー画面で表示される「ストリーム URL」と「ストリーム名/キー」をコピー
ZoomとYouTube Liveを連携し配信
- Zoomを起動する
- 「ミーティングにて詳細」をクリック
- 「ライブ中カスタムライブストリーミング配信サービス」を選択
- 7の情報を入力
- 「Go!Live」ボタンを押して配信開始 ※1
- YouTube Live画面の「エンコーダー配信」画面に戻り、「管理」をクリック
- 事前に作成した枠を選択し、右上にある「ライブ配信を開始」をクリック
※1この時点では、Zoomのみ配信されている状態でYouTube Liveでは配信状態になっていないので要注意です。
これでZoomとYouTubeの両方で配信が可能になります。
Zoom配信のまとめ
社内会議やセミナー、大規模なイベントまで幅広く活用できるZoom配信。自社で配信の機会も増え、配信のクオリティをあげたいという声も多くなってきました。少人数の社内向け配信であれば機材を揃えた配信も問題なく開催できます。
一方で、人数や規模が大きい社外向けのオンライン配信を経験した人の中には「当日トラブルが発生した」「配信するのが難しかった」という声も少なくありません。機材を揃える前に、まずは、イベントの目的ごとにアドバイスをくれる専門業者に、安心した配信を行う方法を相談しましょう。
Zoomを使った配信を検討されている企業様は、ぜひ弊社ビデオマッチングにご相談ください。700社以上のオンライン配信をサポートした実績を元に、ご予算に合わせた最適なプランをご提案いたします。
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