2025.06.28

イベント運営の基本と流れを徹底解説|運営で終わらせず営業成果につなげる方法

はじめに

イベントを開催して「満足度は高かったが、売上にはつながらなかった」「参加者リストは集まったけど、その後どう活用すればいいのか分からない」そんな経験はありませんか?

本記事では、イベント運営の実務的な基本ステップを押さえながら、イベント後に参加者データをどう営業活動へとつなげていくかを徹底解説します。さらに、最近導入が進む「イベント管理ツール」の活用法についても紹介し、イベントを“マーケティング資産”に変えるための実践ノウハウをお届けします。

イベント運営の5ステップ【実務ベースで解説】

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イベントの成否は「事前準備・当日の進行・事後フォロー」のすべてを丁寧に設計・実行できるかどうかにかかっています。現場で役立つステップを順に解説します。

Step1:目的とターゲットの明確化

イベントを開催する目的を曖昧にしたまま進めてしまうと、後から「成果が不明確」という事態に陥りがちです。

具体的に設定すべき要素:

営業やマーケティング部門と密に連携し、「どんなリードがほしいのか」を事前にすり合わせておくことが重要です。

Step2:進行計画とマニュアルの作成

イベント運営において“現場で混乱しない設計”が成功の鍵となります。最低限、以下のようなマニュアル類を用意しましょう。

マニュアル内容
進行台本タイムラインに沿った進行と担当の動きを記載。トラブル時の対応時間も含める
スタッフマニュアル受付・誘導・案内・控室対応など、それぞれの役割と判断基準を明文化
緊急時対応マニュアル停電・体調不良・火災等への対応と連絡網を記載

これらはGoogleドライブやNotionなどでリアルタイム共有し、変更があった場合も即時反映できる体制を整えるとスムーズです。

Step3:備品と制作物の準備

備品の忘れ物は、当日のトラブルの元。ジャンルごとにリストを整理しましょう。

備品カテゴリとチェックリスト例

分類代表的な備品
会場関連テーブル、椅子、導線サイン、誘導マップ
受付関連名札、QRコード読み取り機、受付名簿、アルコール消毒
コンテンツ配布資料、ノベルティ、ステージ装飾、スライド
配信関連カメラ、マイク、ミキサー、スイッチャー、モニター
雑備品養生テープ、ガムテープ、延長コード、予備電源、ゴミ袋

クラウドで「備品管理表」を共有することで、進捗・担当・納期をチーム全体で可視化できます。

Step4:リハーサルと当日運営

リハーサルで確認するべき項目

スタッフ体制例(実際のオペレーションで多い配置)

役割担当内容
総合ディレクター全体の進行管理、トラブル時の判断
受付スタッフチェックイン、名刺収集、リスト更新
誘導スタッフ会場内の流れを整理、セッション切替時の誘導
控室対応登壇者案内、登壇直前の連携
配信ディレクター配信機材の操作、Zoom/YouTube等の進行管理

イベントの品質は、リハーサルで8割が決まると言われています。特にハイブリッドイベントでは、配信の安定性が満足度に直結します。

Step5:終了後のフォローとデータ整理

ここからが“営業成果につなげる”本番です。イベントで得た情報をどう活かすかが問われます。

具体的なアクション例:

イベント管理ツールで営業接続を加速する

イベントを単なる“場”で終わらせず、成果につなげるには、データの一元管理・連携・分析が欠かせません。ここで活用したいのが「イベント管理ツール」です。

主なイベント管理ツールの機能

機能概要
申込・受付管理フォーム作成、QRコード受付、参加状況のリアルタイム確認
アンケート回収事後アンケートを自動送信、回答状況をCRMと連携
MA連携HubSpotやSalesforceとAPI連携、スコアリングやセグメント分けが可能
分析ダッシュボード来場者数、回遊率、セッション参加率などを可視化
メール配信機能セグメント別に資料・フォロー案内の送信が可能

ツール導入のメリット

ツールとしては、EventHub、ネクプロ、ON24、Eventoryなどが代表的。社内のCRM・MA環境との相性を見て選定すると良いでしょう。

イベントを営業資産に変える3つの視点

イベント成果を“数値”で示すためには、以下の視点を導入しましょう。

1. 定量指標の追跡

2. リードのスコアリングと優先順位付け

3. フィードバックループの確立

まとめ|イベント運営の本質は“成果の仕組み化”にある

イベントは「開催すること」自体が目的ではありません。**“誰を動かすか”と“どう成果につなげるか”**の視点を持つことで、企業の成長を加速させるマーケティング資産へと昇華します。

✅ 事前に目的とターゲットを明確化
✅ 運営マニュアルや備品を整え、現場でのミスを最小限に
✅ イベント管理ツールでデータを可視化・活用
✅ 営業部門との連携を前提に成果設計を行う

イベントに携わるすべての方にとって、本記事が「次回の成功」に向けた一助となれば幸いです。