【2026-2027最新版】物流業界の展示会完全ガイド!種類・2026-2027年開催スケジュール・出展を成功させる4つのポイント
「物流業界の展示会に出展したいけど、どれを選べばいいか分からない…」「国際物流総合展とスマート物流EXPO、どちらが自社にマッチするのか比較したい…」「新規荷主との商談を増やしたい…」そんな悩みを抱えていませんか?
物流業界にとって展示会は、自動倉庫や搬送ロボット、配車システムといった「動かしてはじめて価値が伝わる」ソリューションを直接訴求し、荷主企業や物流事業者の担当者との商談機会を一気に増やせる強力なマーケティングチャネルです。2025年4月に努力義務が先行施行された改正物流効率化法(正式名称:物資の流通の効率化に関する法律)は、2026年4月に規制的措置が施行され、一定規模以上の特定荷主にCLO(物流統括管理者)の選任が義務づけられました。物流が現場の作業から経営課題へと位置づけを変えたことで、展示会に足を運ぶ来場者の顔ぶれと課題感も、この1、2年で大きく変わっています。
この記事では、2026年最新の物流業界向け展示会の種類やスケジュール、出展メリット、さらに出展を成功させる具体的なポイントを分かりやすく解説します。リアル開催の総合展・専門展から、ウェビナー・オンライン配信を組み合わせたハイブリッド運営まで、自社に最適な出展戦略を描くための材料をまとめました。
目次
物流業界の展示会のよくある質問【5問5答】
当社が物流業界の展示会や動画配信のご相談をお受けする中で、特に多くいただく質問があります。本章では、まず1問1答でお答えし、そのうえで「物流業界 × 展示会」という切り口で詳しくご案内します。まずは、よくある質問とお答え5選からご覧ください。
Q1. 出展費用の相場はどのくらいですか?
小間料金は展示会によって差があります。スマート物流EXPOは1小間39.8万円からと公表されており(2026年開催時点の公表値)、国際物流総合展や関西物流展は主催者が料金を公開しておらず、事務局への問い合わせが必要です。実際には小間料金に加えて、ブース装飾・実機の輸送・電源工事・人件費がかかります。総額では100万〜300万円規模を見込んで予算を組むのが現実的です。
Q2. 初めての出展です。何から始めればよいですか?
次の順序で進めると迷いにくくなります。
・主目的を1つに絞り、KPIは名刺数→商談化数→受注額のファネルで階層的に置く
・目的に合う展示会を選定する
・予算と準備期間(専門展で3〜6ヶ月、総合展は4〜6ヶ月)を確保する
・ブース設計・実機やデモの準備・配信準備を進める
・会期後のフォロー導線を先に設計しておく
物流の展示会では実機の搬入出が発生しやすいため、電源容量と搬入経路を早い段階で主催者に確認しておくと、後工程のトラブルを防げます。
Q3. 物流業界で規模の大きい展示会はどれですか?
国内最大級は国際物流総合展です。2026年は9月8日から11日まで東京ビッグサイトで開催され、565社・団体、3,423小間と過去最大規模になりました(隔年開催のため、次回の東京開催は2028年の見込み)。西日本では関西物流展が2026年4月にインテックス大阪で開催され、420社・1,379小間と過去最大規模になりました。中部エリアでは2026年11月25日から27日に愛知県国際展示場で名古屋のスマート物流EXPOが、2027年4月22日から23日にはポートメッセなごやで中部国際物流総合展 INNOVATION EXPOが開催されます。
Q4. BtoBの商談獲得に向く展示会はどれですか?
自動化・省人化・システム導入といった明確な課題を持って来場する専門展が適しています。スマート物流EXPOは2027年3月の東京展から、物流DX展、マテハン・搬送ロボット展、3PL・物流施設展、トラックワールドの4構成展に分かれます。こうしたテーマ別の構成展は来場者の課題と出展内容が一致しやすく、商談の密度が高くなります。
Q5. オンライン・ハイブリッド配信は物流の展示会でも効果がありますか?
あります。物流の現場担当者は会期中に持ち場を離れにくく、来場できない層が一定数残ります。会期中のライブ配信やアーカイブ配信を用意すれば、拠点にいる担当者や決裁者にも同じ情報が届きます。実機のデモ映像は営業資料やサービスサイトにそのまま二次活用できます。主催者側がオンライン配信を標準で用意する展示会は多くないため、配信は出展社が自社で組み立てる打ち手として有効です。
物流業界の展示会とは?全体像と2つの開催形式
物流業界の展示会には、運送・倉庫・3PLといった物流事業者と、マテハン機器・物流システム・車両を扱うソリューション提供企業の双方が出展します。来場するのは、荷主企業の物流部門やSCM部門、物流事業者の経営者・現場責任者、そして製造業や小売業の購買・情報システム部門です。開催形式は大きくリアルとオンライン・ハイブリッドの2つに分かれます。

①リアル開催の物流展示会(総合展・専門展・車両展)
リアル開催は、物流業界の展示会の中心です。国際物流総合展やジャパントラックショーのように隔年開催のものから、スマート物流EXPO、関西物流展のように毎年開催のものまで、多くの来場者を集める大型展示会が各地で開催されています。
自動倉庫、AGV・AMRといった搬送ロボット、仕分け機、フォークリフト、トラックの架装。これらは処理速度・静粛性・取り回しといった、カタログのスペック表では伝わらない要素で選ばれます。実機を動かして目の前で見せられる点は、オンラインでは再現しにくい価値です。とりわけ導入金額の大きい設備ほど、実物を見ないと社内稟議が進まないため、リアル開催の展示会は欠かせません。
一方で、出展費用は小間1区画でも数十万円から、実機を持ち込む大規模出展となれば数百万円以上に達することもあります。搬入出の手配や電源工事も必要になるため、準備期間は通常3〜6ヶ月。出展を決めたら早期に社内プロジェクトを立ち上げ、ブースデザイン・実機手配・カタログ制作・商談オペレーションを並行で進めることが成功の条件です。
②オンライン・ハイブリッド開催の物流イベント
オンライン開催は、場所と時間の制約がないため、全国の拠点から参加できます。物流業界は担当者が現場や車両に張り付いている時間が長く、丸一日を展示会に充てられる人ばかりではありません。オンライン商談、ウェビナー形式の事例紹介、倉庫のライブ見学会など、来場のハードルを下げる打ち手が着実に広がっています。
主催者が用意するオンライン展は縮小・終了が相次いでおり、配信は出展社が自前で組む打ち手に移っています。だからこそ、リアル会場の臨場感に自社配信を重ねる「ハイブリッド」は、競合と差がつきやすい領域です。リアル会場で実機に触れてもらう臨場感と、オンラインの拡張性を両立できる点が強み。さらに配信映像はそのまま動画コンテンツとして二次活用でき、「1回の展示会を1年使う」発想が可能になります。
プラットフォーム選定(YouTube Live、Zoom、専用ウェビナーツール)、配信機材の手配、運営スタッフの役割分担など、ハイブリッド開催には専門ノウハウが求められるため、外部の配信パートナーと組むのが一般的です。最近では、稼働中の自動倉庫を俯瞰で映すマルチカメラ配信や、ドライバー目線のカメラを使った車両紹介など、物流ならではの動画活用も広がっています。
物流業界で押さえるべき5つの展示会の種類
物流業界の展示会を「規模」「ターゲット」「目的」で分類すると、次の5種類に整理できます。それぞれの特徴を理解し、自社のマーケティング戦略に合った形式を選びましょう。

まず、物流業界の主要な展示会・イベント形式を一覧で比較します。各形式の詳細は、この後の項目で解説します。
物流業界の展示会 形式別 比較表
| 展示会・イベント形式 | 費用感(目安) | 準備期間 | 主に獲得できるリード | 向いている目的 |
|---|---|---|---|---|
| 物流総合展 (国際物流総合展 等) |
主催者非公開・要問合せ/総額100万円〜 | 4〜6ヶ月 | 荷主・物流事業者の経営層〜現場担当 | 新規荷主開拓・認知拡大 |
| 物流DX・マテハン自動化展 (スマート物流EXPO 等) |
小間39.8万円〜 | 3〜6ヶ月 | 情報システム部門・現場改善担当 | DX・自動化ソリューションの商談 |
| 地域密着型の物流総合展 (関西物流展 等) |
主催者非公開・要問合せ/総額100万円〜 | 3〜6ヶ月 | 特定エリアの運輸・倉庫・製造の担当者 | 地域の荷主・協力会社の開拓 |
| トラック・輸送機器展 (ジャパントラックショー 等) |
主催者非公開・要問合せ | 3〜6ヶ月 | 運送事業者の経営者・車両管理者 | 車両や用品の販売・採用ブランディング |
| フォーラム・カンファレンス型 (アジア・シームレス物流フォーラム 等) |
主催者非公開・要問合せ | 2〜4ヶ月 | 荷主企業のSCM・物流部門 | 課題提起型の講演・情報発信 |
※小間料金は主催者が公開している場合のみ記載。非公開の展示会は各事務局へお問い合わせください。総額は装飾・輸送・人件費を含む一般的な目安です。
①物流総合展(国際物流総合展 等)
物流総合展は、物流機器・システム・情報が一堂に集まる最大級の商談チャネルです。国際物流総合展が代表例で、日本産業機械工業会、日本産業車両協会、日本パレット協会、日本運搬車両機器協会、日本物流システム機器協会、日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会の7団体による共同主催という業界横断の座組で運営されています。
マテハン機器メーカー、物流システムベンダー、3PL事業者、物流不動産、コンサルティングまで幅広く出展するため、来場者は課題の全体像をつかむために訪れます。経営層から現場担当者まで来場者の職位も幅広く、新規荷主の開拓や認知拡大に向いています。
ただし出展社数が多いぶん、自社ブースをいかに見つけてもらい記憶に残すかが勝負になります。事前の出展告知、実機のデモスケジュール掲示、そして来場後も思い出してもらえる動画コンテンツの活用など、「来場前・来場中・来場後」を一気通貫で設計することが、総合展で成果を出す鍵となります。
②物流DX・マテハン自動化展(スマート物流EXPO 等)
物流DX・マテハン自動化展は、省人化とデジタル化に特化した課題解決型の専門展です。スマート物流EXPOが代表例で、2027年3月の東京展からは物流DX展、マテハン・搬送ロボット展、3PL・物流施設展、トラックワールドの4つの構成展に分かれます。
来場者は自動化・省人化・システム導入という具体的なテーマを持って会場に来るため、出展内容との一致度が高く、商談の密度が上がりやすいのが特徴です。倉庫管理システム、配車システム、AGV・AMR、ピッキング支援など、比較検討フェーズの来場者に対して差分を明確に示せる準備が求められます。
小間料金の下限が39.8万円からと公開されている点も、初出展の企業にとっては予算感をつかみやすい材料になります(正規料金や施工費は要問合せ)。まず小さく出展して手応えを確かめ、翌年以降に小間数を増やしていく進め方が取りやすい展示会です。
③地域密着型の物流総合展(関西物流展 等)
地域密着型の物流総合展は、特定エリアの物流関係者が集まる展示会です。関西物流展が代表例で、2019年11月に西日本エリアの課題解決を担う専門展として誕生し、2023年の第4回以降はインテックス大阪で毎年4月に開催されています。
東京の大型展と比べて来場者の地理的な範囲が絞られるぶん、獲得したリードを自社の営業所からフォローしやすいのが利点です。訪問できる距離の見込み客が集まるため、名刺獲得数そのものより、その後の訪問アポにつながる確度が重視されます。
地域の荷主企業や協力会社との関係づくりを狙う場合、まずは自社の拠点がある地域の展示会から始めるのが現実的です。地元の運輸・倉庫の団体が後援に入っていることも多く、業界内での認知を高める場としても機能します。
④トラック・輸送機器展(ジャパントラックショー 等)
トラック・輸送機器展は、車両そのものを主役に据えた展示会です。ジャパントラックショーが代表例で、パシフィコ横浜で開催され、トラックメーカーに加えて架装、タイヤ、ホイール、部品、用品、ITソフトウェアまで幅広いメーカーが出展します。
来場するのは運送事業者の経営者や車両管理者が中心で、車両更新や装備の入れ替えを検討する層に直接アプローチできます。屋外展示スペースを使った実車展示が可能なため、大型車両を扱う企業にとっては訴求力の高い場です。
加えて、ドライバー不足が慢性化する中で、この種の展示会は採用ブランディングの舞台にもなっています。最新車両や労働環境の改善への取り組みを見せることは、取引先だけでなく、業界で働く人に向けたメッセージにもなります。
⑤フォーラム・カンファレンス型イベント(アジア・シームレス物流フォーラム 等)
フォーラム・カンファレンス型は、セミナーと展示が連動する形式のイベントです。アジア・シームレス物流フォーラムが代表例で、日本マテリアルフロー研究センターが主催し、東京流通センターで開催されています。
来場者は、荷主企業のSCM・物流部門や、制度対応の情報を集めたい管理職層が中心です。改正物流効率化法への対応、2030年問題、モーダルシフト、物流GXといった政策・制度に関わるテーマが講演の軸になるため、自社の製品説明よりも、課題提起型のコンテンツのほうが響きます。
展示規模は総合展より小さいものの、講演に登壇できれば専門性を印象づけられます。講演内容を録画してオウンドメディアやウェビナーに転用すれば、会場の聴講者数を大きく超える人数に届けられます。
【2026年】物流業界が注目すべき主要展示会
ここからは、2026年に開催される主要な物流業界向け展示会を時期・地域別に紹介します。出展・参加を検討する際の参考にしてください。なお会期・会場は変更される場合があるため、最終的には各主催者の公式情報を必ずご確認ください。

①国際物流総合展2026(東京ビッグサイト)
国際物流総合展2026は、2026年9月8日から11日までの4日間、東京ビッグサイトの東1〜3、7・8ホール、西1〜4ホールで開催されました。第17回にあたり、テーマは「知恵と技術で、物流の未来を切り拓く。」です。本展は隔年開催のため、次回の東京開催は2028年の見込みです(会期未発表)。
事前の募集案内は約600社・団体、3,250小間規模でしたが、開幕時点の実績は565社・団体、3,423小間。前回2024年の3,241小間を上回り、小間数ベースで過去最大となりました。社数は案内を下回った一方で小間数は伸びており、1社あたりの出展面積が大型化している点が直近の傾向です。最新の物流機器・システム・情報を一度に比較検討できるため、来場者にとっては情報収集の起点となる展示会です。講演会や出展者プレゼンテーションセミナーも併催され、来場者は展示とセミナーを行き来しながら課題を整理していきます。
出展料は事務局への問い合わせが必要です。会場が広く、4日間と会期も長いため、次回の出展を検討する場合は、要員シフトと商談スペースの設計を早めに固めておくことをおすすめします。なお2027年は、4月に中部(ポートメッセなごや)、6月に九州(マリンメッセ福岡)でINNOVATION EXPOが開催されます。
参考:国際物流総合展2026 公式サイト https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/
②スマート物流EXPO(東京・名古屋)
スマート物流EXPOは、RX Japanが主催する物流DX・ロボット・カーボンニュートラルをテーマとした展示会です。2026年1月21日から23日にかけて東京ビッグサイトで第5回が開催され、自動フォークリフトなどの倉庫自動化ソリューションや配車管理システムが並び、ロボットのデモンストレーションに来場者が集まりました。
11月25日から27日には、愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で名古屋展が開催されます。いまから新規に出展枠を押さえるのは難しい時期のため、2026年内は来場と情報収集に充て、出展は2027年3月の東京展以降で計画するのが現実的です。第6回となる名古屋展は[名古屋]ファクトリーイノベーションWeek、[名古屋]ネプコン ジャパン、[名古屋]オートモーティブ ワールドと同時開催で、中部・近畿の製造業関係者も来場します。物流業だけでなく、工場内物流の改善を検討する製造業にも同時にアプローチできる点が特徴です。
東京展は2027年3月17日から19日に東京ビッグサイトで開催され、マテハン・搬送ロボット展、物流DX展、3PL・物流施設展、トラックワールドの4構成展にリニューアルされる予定です。2027年3月展への出展計画は、この構成変更を踏まえて立てるとよいでしょう。
参考:スマート物流EXPO 公式サイト https://www.smart-logistic.jp/hub/ja-jp.html
③関西物流展・ジャパントラックショー・アジア・シームレス物流フォーラム
関西物流展(KANSAI LOGIX)は、インテックス大阪で毎年4月に開催される西日本最大級の物流総合展です。2026年は4月8日から10日に第7回が開催され、420社・1,379小間と過去最大規模になりました(前回・第6回2025年は3日間で26,270名が来場)。次回の第8回は2027年4月14日から16日に開催されます。
ジャパントラックショー2026は、2026年5月14日から16日にパシフィコ横浜で開催されました。国土交通省や全日本トラック協会などが後援するトラック関連の総合展で、屋内展示ホールに屋外会場を加えた約25,000平方メートルが会場で、規模は168社・594小間と案内されていました(開幕時の報道では170社規模)。本展は隔年開催のため、次回は2028年の見込みです。
アジア・シームレス物流フォーラム2026は、2026年5月14日から15日に東京流通センターで開催されました。第15回にあたり、4会場・全16セッションのセミナーと2フロアの展示が連動する構成です。
複数の展示会に出展する場合は、年間を通じた出展カレンダーを作成し、それぞれの会期・準備期間・予算配分を一覧で管理することをおすすめします。春の地域展で獲得したリードを秋の総合展でフォローし、冬の専門展のライブ配信で再アプローチするといった具合に、各展示会を点ではなく線でつなぐことで、年間の商談パイプラインを安定的に積み上げられます。展示会ごとに撮影した動画を蓄積していけば、回を重ねるほど活用できるコンテンツ資産も充実していきます。
物流業界が展示会に出展する3大メリット
物流業界の多くの企業が展示会に注力するのには理由があります。ここでは、マーケティング成果の大きい順に3つのメリットを整理します。

①新規荷主・元請との商談機会の獲得
展示会の最大のメリットは、新規の商談機会です。名刺交換した担当者が、拠点見学、トライアル、本契約へと進むカスタマージャーニーは、物流業界のBtoBビジネスの王道です。獲得できる名刺の量は出展規模に比例します。1〜2小間なら100〜300枚、実機を置く4小間以上の出展であれば、数百件規模のリストが見込めます。
荷主企業の物流担当者は、日頃は取引のある物流会社としか接点を持ちません。総合展はその閉じた関係の外側に出て、これまで接触できなかった企業と一度に出会える場です。営業活動で個別にアポを取るよりも圧倒的に効率よく、質の高い見込み客と接触できるのが展示会の強みです。
②自動化・DXソリューションの体感訴求
2つ目のメリットは、実機やデモによる体感訴求です。自動倉庫や搬送ロボットは、動いている実物を見た瞬間に理解が進みます。処理速度、静粛性、人との協働のしやすさといった、数値では比較しきれない要素をその場で伝えられます。
価格競争に巻き込まれないためには、「なぜこの仕組みが優れているのか」「どの工程の何時間を削れるのか」を訴求し、指名で選ばれる存在になることが重要です。展示会は、導入現場での実績や運用の勘所を丁寧に伝え、比較表の一行から抜け出す絶好の場です。
③CLO・経営層への直接アプローチ
3つ目のメリットは、経営層との接点です。2026年4月に規制的措置が施行された改正物流効率化法により、年間取扱貨物量9万トン以上の特定荷主・特定連鎖化事業者にはCLO(物流統括管理者)の選任が義務づけられました。CLOは事業運営上の重要な決定に参画する管理者的地位の者を充てることとされており、実質的に役員クラスが担う役割です。
これにより、物流は現場のコスト管理から経営マターへと位置づけを変えました。中長期計画の策定や定期報告が求められる以上、物流への投資判断は現場の稟議ではなく経営の議題として上がります。展示会は、普段のルート営業では届かない決裁層を想定してメッセージを組める場だと捉えるべきです。なお特定貨物自動車運送事業者等(保有車両150台以上)はCLO選任の対象外で、中長期計画の提出が義務づけられています。
【目的別】物流業界に最適な展示会の選び方4パターン
展示会選びで失敗しないためには、「何を達成したいか」という目的を起点に考えることが重要です。ここでは、4つの目的別に最適な展示会のパターンを整理します。

①新規荷主開拓重視 → 物流総合展
幅広い業種の荷主企業と出会い、新規取引を一気に増やしたい場合は、来場者数の多い物流総合展が最短ルートです。国際物流総合展のように、経営層から現場担当者まで多様な職位が集まる展示会なら、想定外の業種との出会いも期待できます。ブースでは、自社の強み(保管能力、温度帯、対応エリア、庫内作業の品質など)を一目で伝える工夫が成果を左右します。
ただし来場者数が多い分、ブースの前を素通りされてしまうリスクも高まります。だからこそ、出展前の招待メールで「会いたい企業」を呼び込み、当日のライブ配信で会場に来られない見込み客にもブースの様子を届ける設計が効果的です。獲得した大量の名刺をその場で終わらせず、アーカイブ動画や導入事例コンテンツへ誘導することで、会期後も継続的に商談化を進められます。
②DX・自動化ソリューション販売重視 → 物流DX・マテハン展
システムや自動化設備を、専門性の高い意思決定者に直接訴求したい場合は、スマート物流EXPOのような専門展が最適です。これらの展示会には、明確な業務課題や投資計画を持つ来場者が集まるため、深い商談につながりやすいのが特徴です。デモ環境、既存システムとの連携図、投資回収シミュレーションを準備し、課題解決型の提案ができるブース設計が効果的です。
設備投資の検討では、その場で結論が出ず、社内に持ち帰って稟議にかけるのが通常です。商談で口頭説明した内容を、後日改めて社内の決裁者へ共有してもらうには、稼働シーンの動画や導入企業のインタビュー動画が強力な武器になります。展示会で得た担当者との接点を起点に、オンライン説明会へ招待する流れをつくれば、会場では会えなかった決裁層まで巻き込んだ商談へと発展させられます。
③地域の荷主・協力会社開拓重視 → 地域型物流展
拠点のあるエリアで取引先や協力会社を増やしたい場合は、関西物流展のような地域密着型の展示会を軸にしましょう。来場者の多くが同じ経済圏で事業を営んでいるため、名刺交換から訪問までの距離が短く、営業所単位でフォローを回せます。
地域展では、全国区の知名度よりも「近くにいて、すぐ動ける」ことが評価されます。拠点の位置関係、車両台数、対応可能な時間帯といった、地域に根ざした情報を前面に出すほうが刺さります。会場で撮影した拠点紹介や倉庫内の動画を営業資料に組み込めば、訪問時の説明も短時間で済みます。
④採用・ブランディング重視 → 車両展・自社主催イベント
ドライバーや倉庫作業員の採用難に向き合うなら、ジャパントラックショーのような車両展や、自社主催の見学会・オンライン説明会が有効です。最新車両の導入状況、労働環境の改善、安全教育への取り組みを見せることは、荷主に対する信頼の証明であると同時に、業界で働く人へのメッセージにもなります。
自社主催のイベントであれば、競合と並ぶことなく自社の世界観を独占的に伝えられます。倉庫のライブ見学会や、実際に働く社員が登場するオンライン説明会は、採用広報としても取引先向けの信頼構築としても機能します。撮影した映像は採用サイトや会社案内にそのまま転用でき、一度の企画で複数の目的を満たせます。
物流業界の展示会出展を成功させる4つの実践ポイント
展示会は出展するだけでは成果になりません。ここでは、出展コストを回収し継続受注につなげるための、4つの実践ポイントを紹介します。

①目的とKPIを定量的に設計する
最初にやるべきは、目的とKPIの数値化です。名刺獲得数、拠点見学アポ数、商談化件数、受注件数と受注金額を事前に設定し、そこから逆算して当日の動きと会期後のフォロー体制を決めます。
たとえば「名刺300枚」だけを目標に置くと、当日は枚数集めに流れ、会期後のフォローが滞ります。「商談化30件」「受注3件」まで置いてはじめて、誰にどの深さで話すかというブース運営の設計が変わります。物流の商談は検討期間が長いため、受注までのリードタイムを見込んだうえで評価時期も決めておきましょう。
②実機・デモを軸にしたブース設計
物流の展示会では、動いているものに人が集まります。実機を持ち込めるなら、稼働スケジュールを掲示し、決まった時間にデモを回す設計が有効です。実機が置けない場合でも、大型モニターでの稼働映像と、手に取れるサンプル(コンテナ、ラベル、端末など)を組み合わせれば、体感に近い訴求ができます。
あわせて、荷主向けと物流事業者向けで見せ方を変えることも意識してください。荷主が知りたいのは品質とコストの改善幅、物流事業者が知りたいのは現場の運用負荷です。同じ製品でも、動線上のどの位置に誰向けのメッセージを置くかで、立ち止まる人の質が変わります。
③集客と当日商談の一体化(事前アポ・ライブ配信)
展示会の成果は、会期前の仕込みで大きく変わります。事前DM・招待状で会いたい企業にアポを打診し、当日のブースを商談の場として使えるよう準備しておきましょう。既存顧客への招待も、関係強化とアップセルの機会になります。
同時に、来場できない層への設計も欠かせません。会期中のライブ配信を用意すれば、拠点に残っている担当者や、遠方の決裁者にも同じ情報が届きます。配信のURLを事前案内に添えておくだけで、来場できない企業からの問い合わせが生まれることもあります。
④動画コンテンツ化&24時間以内のサンクスメール
会期中に撮影したデモ映像や講演の内容は、編集して二次活用します。サービスサイト、営業資料、ウェビナー、SNS広告へと展開すれば、一度の出展で作ったコンテンツが1年間働き続けます。
フォローの速さも成果を分けます。名刺交換した相手には24時間以内にサンクスメールを送り、その際に温度感で内容を変えてください。具体的な検討段階の相手には個別提案の打診を、情報収集段階の相手にはデモ動画や事例のアーカイブを案内する。この初動の設計を出展前に決めておくことが、会期後1週間の動きを左右します。
まとめ:動画配信も活用して物流業界の展示会を成功させよう
ここまで、物流業界の展示会の種類・スケジュール・メリット・成功のポイントを解説してきました。最後に要点を整理します。

①目的に合う展示会を選ぶ
展示会選びは、来場者数や知名度ではなく目的から逆算します。新規荷主開拓なら総合展、ソリューション販売なら物流DX・マテハン展、地域開拓なら地域型物流展、採用ブランディングなら車両展や自社主催イベント。初出展であれば、まずは自社の拠点がある地域の展示会や、テーマの合う専門展から始めると失敗しにくくなります。
②2026〜2027年はCLO対応・省人化投資・GXがカギ
2026年4月の改正物流効率化法の規制的措置の施行により、取扱貨物重量9万トン以上の特定荷主・特定連鎖化事業者にはCLOの選任が、指定を受けた特定事業者には中長期計画の提出が求められるようになりました。中長期計画の初回提出期限は2026年10月末で、対象企業はいま対応の只中にあります。この法対応が、省人化投資とGXに続きます。荷待ち・荷役時間の削減や積載効率の向上を計画に落とし込めば、自動化・マテハン投資の検討が動き、モーダルシフトや輸送のカーボンニュートラルも同じ計画の中で扱われるためです。実際、スマート物流EXPOは物流DXと並べてカーボンニュートラルを開催テーマに掲げ、アジア・シームレス物流フォーラムでは物流GXやモーダルシフトが講演の軸になっています。
2027年に向けて出展するなら、CLO対応・省人化投資・GXの3つのうち、自社の提案がどれに効くのかを一文で言い切れる状態にしておきましょう。3つとも訴求しようとしたブースは、結局どれも残りません。
③動画配信のプロに相談しトータルで成果UP
ハイブリッド開催や動画の二次活用は、機材を揃えれば成立するものではありません。配信品質、当日の運営、撮影した素材の使い道までを一体で設計してはじめて、投じたコストが回収できます。ビデオマッチングでは、企画段階からのご相談を承っています。展示会の出展計画とあわせて、配信と動画活用の設計もぜひご検討ください。
「どのイベントに出展すべきか決まらない」「ブースは作れても、その後の動画活用まで手が回らない」──そうしたお悩みに、企画段階から伴走します。
- 出展・開催するイベントの選定と、目的・KPIの設計
- ブース設計、実機デモ・技術プレゼンの演出プランニング
- 会期中のライブ配信、撮影、当日運営
- 撮影素材の二次活用(製品ページ・営業資料・SNS)
サービス内容や進め方をご紹介しています。個別のご相談はこちら
【2026-2027年】物流業界 BtoB展示会・イベントカレンダー
2026年から2027年にかけて開催される主要な物流業界向けBtoB展示会・イベントを一覧にまとめました。出展計画や来場スケジュールの検討にご活用ください。会期・会場は変更される場合があるため、詳細は各公式サイトでご確認ください。
| 日にち | 名称(会場) | イベントサマリ | 展示会サイトURL |
|---|---|---|---|
| 2026年1月21日〜23日 本年度は終了 |
第5回 スマート物流EXPO (東京ビッグサイト) |
物流DX・ロボット・カーボンニュートラルをテーマとした専門展。倉庫自動化と配車管理のソリューションが集結。 | 公式サイト |
| 2026年4月8日〜10日 本年度は終了 |
第7回 関西物流展 KANSAI LOGIX 2026 (インテックス大阪) |
西日本最大級の物流総合展。420社・1,379小間と過去最大規模で開催。 | 公式サイト |
| 2026年5月14日〜15日 本年度は終了 |
アジア・シームレス物流フォーラム2026 (東京流通センター) |
第15回。4会場・全16セッションのセミナーと2フロアの展示が連動するフォーラム型イベント。 | 公式サイト |
| 2026年5月14日〜16日 本年度は終了 |
ジャパントラックショー2026 (パシフィコ横浜) |
トラック関連業界の総合展。車両・架装・部品・用品・ITが出展。国土交通省ほかが後援。 | 公式サイト |
| 2026年7月1日〜3日 本年度は終了 |
物流DX展 2026【7月 東京】 (東京ビッグサイト) |
第1回。ものづくりワールド東京と同時開催。物流業務のDX化ソリューションが集結。 | 公式サイト |
| 2026年9月8日〜11日 本年度は終了 |
第17回 国際物流総合展 2026 (東京ビッグサイト) |
7団体共催の国内最大級の物流総合展。565社・団体、3,423小間と過去最大規模で開催(開幕時発表)。講演会・出展者セミナーを併催。 | 公式サイト |
| 2026年11月25日〜27日 | 第6回[名古屋]スマート物流EXPO (愛知県国際展示場) |
中部エリアの物流展。[名古屋]ファクトリーイノベーションWeek・ネプコンジャパン・オートモーティブワールドと同時開催。 | 公式サイト |
| 2027年3月17日〜19日 | スマート物流EXPO【3月】東京展 (東京ビッグサイト) |
物流DX展、トラックワールド、マテハン・搬送ロボット展、3PL・物流施設展の4構成展にリニューアル。製造業と建設業のDX展と同時開催。 | 公式サイト |
| 2027年4月14日〜16日 | 第8回 関西物流展 KANSAI LOGIX 2027 (インテックス大阪) |
西日本最大級の物流総合展。前回は出展スペースが完売しており、早期の出展申込が推奨される。 | 公式サイト |
| 2027年4月22日〜23日 | 中部国際物流総合展 INNOVATION EXPO (ポートメッセなごや) |
国際物流総合展の中部開催版。2日間開催で、中部エリアの物流・製造関係者が来場。 | 公式サイト |
| 2027年6月16日〜18日 | ものづくりワールド[東京]2027 (東京ビッグサイト) |
製造業向けの大型展。2026年は物流DX展を併催しており、工場内物流の提案先として物流企業の出展先にもなる。 | 公式サイト |
| 2027年6月23日〜24日 | INNOVATION EXPO[九州・東アジア] (マリンメッセ福岡) |
国際物流総合展の九州開催版。2日間開催で、九州・東アジアの物流関係者が対象。 | 公式サイト |
| 2027年10月6日〜8日 | JAPAN PACK 2027 日本包装産業展 (東京ビッグサイト 東展示棟) |
日本包装機械工業会主催。包装機械に加え物流機械・関連機器も出展対象で、荷役や梱包工程の自動化を扱う。 | 公式サイト |
※「本年度は終了」は2026年9月17日時点で会期を終えたイベントです。次回開催の会期は各公式サイトでご確認ください。
※2026年9月17日時点で各主催者の公式サイトに掲載されている情報をもとに作成しています。会期・会場は変更される場合があるため、出展・来場の際は必ず公式サイトでご確認ください。
※次の3つは開催が案内されているものの、本記事の作成時点で会期が未発表です。日程が固まり次第、出展計画に組み込むことをおすすめします。
- ジャパントラックショー in 富士スピードウェイ(富士スピードウェイ):パシフィコ横浜での本展は隔年開催で、その間の年に行われるスピンオフイベント。2025年は10月26日に1日限定で開催し9,628名が来場。パシフィコ横浜での本展(2026年5月)は終了済み。富士スピードウェイ会場の次回開催は未告知
- アジア・シームレス物流フォーラム2027(東京流通センター):直近は5月に開催
- [名古屋]スマート物流EXPO 2027(愛知県国際展示場):直近は11月に開催