ウェビナーの成果を高めるアンケート設計とは?質問例・ポイントを紹介

ウェビナー終了後、形式的にアンケートを取っていませんか?
実は、アンケートの設計次第でウェビナーの成果は大きく変わります。
この記事では、ウェビナー後アンケートの「目的」や「よくある失敗」「質問例」「回答率を上げるコツ」まで、実務に役立つ視点でわかりやすく解説します。
目次
ウェビナーアンケートの目的
ウェビナー後のアンケートには、大きく3つの目的があります。
1. 参加者の満足度や理解度を把握する
どの程度ウェビナー内容に満足してもらえたか、話した内容がきちんと伝わっていたかを確認します。これは次回の改善や登壇者へのフィードバックにもなり、全体のクオリティ向上に役立ちます。
2. コンテンツや運営の改善点を洗い出す
「何がよかったか」「どこに課題を感じたか」といった声を集めることで、次回のテーマや配信手法を見直すヒントが得られます。小さな不満を放置せず拾い上げることが、長期的な信頼にもつながります。
3. 営業やマーケティング活動に活かす情報を取得する
参加者の関心度や抱えている課題を把握できれば、営業アプローチの質が高まります。見込み顧客の育成(ナーチャリング)や、パーソナライズされた提案に直結する貴重なデータとなります。
アンケートはなぜ重要? 得られるメリット

画像引用:Adobe Stock
・見込み顧客の“温度感”を見える化できる
「どのくらいサービスに関心があるか」「すぐに話を聞きたいと思っているか」など、参加者の購買意欲の度合いを可視化できます。
・満足度や課題を把握することで、次回のコンテンツを最適化できる
参加者の反応をもとに、次回以降のテーマ設定や構成内容をブラッシュアップできます。毎回改善を重ねることで、継続視聴やファン化も狙えます。
・自由回答から、ニーズや要望を深掘りできる
選択式では得られないリアルな声が拾えるのが自由記述の強み。具体的な悩みや期待値を知ることで、よりパーソナルな提案や施策に繋げられます。
・関心度の高い参加者を抽出し、営業アプローチに活かせる
「今すぐ相談したい」「詳しく聞きたい」などの反応があれば、ホットリードとして優先対応が可能になります。アンケートは、その見極めの場としても有効です。
ウェビナーアンケートのよくある失敗とその原因
・設問数が多すぎて離脱される
多すぎる質問は参加者の負担となり、途中離脱や空欄の増加を招きます。必要最低限に絞ることで、回答率と質の両立が可能になります。
・抽象的な設問で、得られるデータが活かしづらい
「参考になりましたか?」のような漠然とした質問では、具体的な改善点が見えません。「どこが参考になったか」まで聞くことで、行動につながる情報を得られます。
・アンケートの配信タイミングが遅く、参加者の熱が冷めてしまう
アンケートは感情がホットなうちが勝負。時間が空いてしまうと記憶も印象も薄れてしまうため、終了直後に届けるのが鉄則です。
・回答しても何もリアクションがなく、モチベーションが下がる
せっかく回答しても何のフィードバックもないと、「意味がない」と思われてしまいます。「回答をもとに改善しました」と共有するだけで、参加者の信頼度も高まります。
良いアンケート設計の4つのポイント

画像引用:Adobe Stock
1. アンケート項目はなるべく少なくする
開催目的に沿って、必要な項目だけに絞りましょう。質問数が多いと離脱の原因になります。回答時間の目安は「3分以内」が理想です。
2. 満足度は4段階評価
5段階や3段階評価では、真ん中(=無難)を選びがちです。4段階にすることで、「満足か不満か」を明確に判断してもらえます。
3. 満足度の理由は「任意」にする
すべての参加者に記述を強いると、回答率が下がります。コメントは任意にし、回答のハードルを下げることが大切です。
4. 次回はどんなテーマがいいか聞く
次回の企画ネタは、参加者自身が持っていることが多いです。「声を拾ってくれた」と感じてもらうことで、リピート参加や信頼関係の構築にもつながります。
ウェビナーアンケート質問例
1. リード情報(個人情報)
例:会社名/氏名/部署/メールアドレス など
なぜ聞くのか?
→ 営業やフォローアップに活用できる情報です。特にBtoBウェビナーでは、誰がどんな興味を持ったのかが明確になることで、マーケティング精度が大きく上がります。
2. ウェビナーの満足度
例:「本日の内容に満足しましたか?」(4段階評価)
なぜ聞くのか?
→ 全体的な印象を定量的に把握できます。満足度が低かった場合は、改善点を掘り下げる設問と組み合わせることで具体的な改善施策につなげられます。
3. 業務上の課題・困りごと
例:「現在お困りのこと、業務上の課題があれば教えてください」(自由記述)
なぜ聞くのか?
→ 顧客の“今”の課題を知ることで、提案内容や次の施策に直結させられます。営業部門と共有することで、顧客ニーズに合ったアプローチが可能になります。
4. 自社サービスへの興味・関心度
例:「当社サービスにご興味はありますか?」(選択式:非常にある/ある/どちらでもない/ない)
なぜ聞くのか?
→ 興味レベルを測ることで、ホットリードの見極めが可能に。MAツールやCRMと連携すればスコアリングにも活用できます。
5. 次回のウェビナーで聞きたい内容
例:「次回のウェビナーで取り上げてほしいテーマはありますか?」(自由記述)
なぜ聞くのか?
→ 次回企画の参考になり、参加者との接点を継続的に作ることができます。「自分の声が反映された」と感じてもらえることでエンゲージメント向上にもつながります。
アンケートの回答率を高める5つの工夫

画像引用:Adobe Stock
ウェビナー後のアンケートは、どれだけ価値のある設問を用意していても回答されなければ意味がありません。ここでは、回答率を上げるために押さえておきたい5つの工夫をご紹介します。
1. ウェビナー終了直後にアンケートURLを配信(チャットやフォローメールで)
アンケートは“熱が冷めないうちに”届けるのが鉄則です。ウェビナー終了と同時にチャット欄でURLを送る、フォローメールで即時配信するなど、タイミングの工夫が重要です。参加直後は内容も印象も記憶に残っているため、最も回答率が高くなります。
2. スマホからでも回答しやすいUIを使う
多くの人がモバイルで参加している今、スマホでの見やすさ・操作性は非常に重要です。縦スクロールで完結し、選択肢もタップしやすいUIであれば、移動中でもスムーズに回答してもらえます。ツールによってはスマホ用レイアウトに最適化できる設定もあるため、事前に確認しておきましょう。
3. 回答者にインセンティブ(抽選でギフトカードなど)を提示する
ちょっとした「お礼」があるだけで、アンケートの回答率は大きく向上します。金銭的なインセンティブとしては「抽選でギフトカードを進呈」といった形式が定番ですが、それ以外にも、アーカイブ動画の視聴リンクやプレゼン資料の配布など、情報提供型の特典も有効です。参加者にとって価値のあるコンテンツを“回答の特典”として提示することで、「答える理由」が生まれ、行動を後押しできます。
4. MAやSFAツールと連携し、自動リマインドを設計する
ウェビナー直後に回答しなかった人へ、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援)ツールを使って、リマインドメールを自動で配信すると効果的です。送信タイミングは「翌日午前」や「翌週初め」などが目安。シナリオを組んでおくことで、人的負担なくフォローが可能になります。
アンケート機能が使えるウェビナーツール
1. Zoom Webinars

引用:zoom
- 特徴:リアルタイムでの「投票機能」や「Q&A」に加え、終了後のアンケートも簡単に設定可能。
- メリット:Zoom自体の認知度と利用率が高いため、参加者の操作ストレスが少ない。アンケート結果はCSV出力でき、簡易な分析にも活用しやすい。
- 活用例:イベント終了直後にポップアップでアンケートを表示し、リアルタイムで回答を促す設計が可能。
2. EventHub

画像引用:EventHub
- 特徴:ウェビナーとオンラインイベントに特化した日本発のプラットフォーム。参加者情報の管理やアンケート結果の可視化に強み。
- メリット:マーケティング担当が使いやすいUIと、CRMやMAとの連携がしやすい設計。アンケートもイベント登録時・開催中・終了後に設置可能。
- 活用例:アンケート結果をダッシュボード上で可視化し、営業部門と即座に共有。ホットリード抽出にも活用できます。
まとめ
ウェビナー後のアンケートは、単なる“おまけ”ではなく、参加者の声を可視化し、営業・マーケティング活動につなげるための重要なステップです。
良いアンケート設計には、目的の明確化・設問の工夫・回収率を高める導線づくりが欠かせません。また、アンケート機能を活用できるツールを使えば、回答結果の活用や営業連携もスムーズに行えます。
「せっかく開催したウェビナーを、一度きりで終わらせない」
参加者の反応をしっかり受け止め、次につながる一歩としてアンケートを見直してみましょう。
弊社ビデオマッチングでは、イベントの企画・運営代行や内製化支援を行っています。目的に応じたイベント企画のサポートも行っていますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。