オンライン配信の「マイク」の選び方

オンライン配信では音声や音質にも気を配りたいもの。そのためにきちんと準備をしておきたいのがマイクです。
マイクが必要な理由と選び方のポイント、おすすめの製品をご紹介します。

オンライン配信でなぜマイクが必要か

私たちにとってなじみのあるオンラインでのMTG。単体のマイクは使わずにパソコン1台で行う場合は、「パソコン内蔵のマイク」で音をひろっています。

一方で、セミナーや講演会などのオンライン配信では、単体のマイクを使うことが一般的。パソコンやカメラの内蔵マイクを使わないのはなぜでしょうか?

その理由は「音質」にあります。

内蔵マイクでは音質が荒くなりやすく、クリアな音で配信できないことがあります。話者とパソコン(内蔵マイク)の間に距離があって周囲の雑音を拾いやすく、ノイズ混じりの音声になりやすいため、パソコン内蔵マイクはオンライン配信には向いていないのです。

単体のマイクであれば、パソコン内蔵マイクのデメリットが解消でき、クリアな音質での配信が可能に。視聴者にも音によるストレスを与えません。

ほかにもマイクを使うとこんないいことが。

「生演奏を配信する」「繊細な音を流す」など、良質な音声を配信できる

ピアノやウクレレなど、楽器を演奏しながら配信することが増えています。

演奏しているシーンをカメラで撮影して内蔵マイクで音をとりながら配信する方法が思い浮かびますが、カメラ内蔵のマイクは雑音も拾いやすくクリアな音で届けることができません。単体のマイクを使うと、繊細な音で良い音質で配信が行えます。

同じ会場で複数人が中継を行う場合、ハウリングを防げる

オンラインセミナーなどで、同じ会場・部屋などで複数の人が同時に中継を行う場合があります。ひとつの空間でパソコンを同時につなぐとハウリングなどの音声トラブルが起こりやすくなります。

そんなシーンでは、マイクとミキサーを使うと安心。マイクを複数本使う場合もハウリングせず、音質や音量を一定にして聞き取りやすい音で配信することができます。

よりクリアな音質に。視聴者にストレスを感じさせない

セミナーや講演会などで雑音が入るときや音量や音質が不安定なとき、視聴者はストレスに感じるものです。配信に適したマイクを選ぶことで、不要な音が入らずに聞き取りやすい音で配信が行えます。

オンライン配信で役立つマイクの種類

マイクと一言で言ってもさまざまな種類があります。

大きくは2つのタイプ、「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」に分けられます。

「ダイナミックマイク」は、集音範囲が狭く、感度が低いです。主に大きい音を拾うことができます。マイク入力端子のある機材へ直接接続が必要でマイク本体に電源が不必要であることも特徴です。

一方で「コンデンサーマイク」は、集音範囲が広く、小さな音を拾うことができる感度が高いタイプです。このコンデンサーマイクを動作させるためには「ファンタム電源」を供給できる機材が必要になります。マイクにファンタム電源がついているタイプはそこまま利用できます。

セミナーや株主総会、講演会などのオンライン配信でよく使うのは「ダイナミックマイク」。多くは「ハンドマイク」で、手で持つものやジャケットに取り付けるものなど、ひとりにつき1台使えるマイクを指します。

集音性の高いコンデンサーマイクは、オンラインの演奏会や発表会などで使われます。よく使われるのは「ガンマイク」で、離れた距離からでも特定の音を収録できるのが特徴です。オンライン配信では、カメラの上に取り付けて使われることが多いです。

マイク選びのポイントとおすすめのマイク

実際にどんなマイクを選ぶと良いのでしょうか。

オンライン配信の用途に分けておすすめのマイクをご紹介します。

MCが動きながら説明する商品紹介の配信をしたいとき

おすすめは「ピンマイク」です。
マイクは有線で接続することが多いですが、身振り手振りを用いて自由に動き回りながら発表を行うときは、配線されたコードが邪魔になりがち。常に片手にマイクを持っておくことが不利に働くケースがあります。
そんなときに活躍するのが「無線」のピンマイク。手で持つ必要がないので両手があき、発表の自由度が増します。

HOLLYLAND LARK 150

無線の電波が混線しないよう、自動で空いている周波数を選択する機能がついている製品。ほかの無線マイクより安心して使用することができます。
また、ピンマイクの充電も専用の箱に入れるだけで簡単に行うことができるため、事前の準備がラクになります。

株主総会や講演会など演題を用いた配信をしたいとき

みなさんにもなじみのある「ハンドマイク」がおすすめです。

ハンドマイクは、スタンドを使うことで自分の好みの高さに置いておくことができ、必要に応じて簡単に取り外し、手に持ってマイクを使用できます。また、ハンドマイクを持っていると配信中の絵として講演会を行っている臨場感が得られる効果もあります。
ダイナミックマイクを使うことで複数人の登壇者がそれぞれマイクを持っていてもハウリング等の音声トラブルを抑制することも可能です。

behringer XM1800S ULTRAVOICE

ダイナミックマイクのハンドマイクで、3本セットの商品のため、対談などの小規模な配信であれば十分にこなすことができます。オンライン株主総会でも、役員席に1本、議長に1本、質問用に1本と対応可能です。マイクのなかでは比較的安いラインですが、安定性に優れているため、安心して使えます。

楽器の発表会やコンサートの配信をしたいとき

「ガンマイク」がおすすめです。

会場で集音したい対象(楽器や人)が密集しているとき、演奏の音をまんべんなく取りたいときなどに使用します。

配信会場の空間に響いている音をそのまま集音できるため、会場にいるかの様な音の響きを配信に流すことができ、臨場感につながります。
また、マイクが1〜2本で済むため、トラブルのリスクも回避できます。

 RODE VideoMic NTG

カメラにつけて使用するガンマイク。会場の中央に設置すれば会場全体の音を取ることができます。コンデンサーマイクでもあるため、小さな音も問題なく集音できます。
また、雑音を抑制する機能もあるため、小さな音を拾いつつ、ノイズは省くといった集音が可能です。

マイクを使う前に知ってきたいこと、気をつけるポイント

最後は、オンライン配信でのマイクの準備や使い方、起こりがちな音声トラブルについて。その対処法もご紹介します。

マイクを使うときはミキサーも一緒に準備を

マイクで音をとったらミキサーで音質を調整する必要があります。マイクだけを準備するのではなく、ミキサーも準備しましょう。

配信時はマイクをミキサーにつなぎます

マイクは、本数に合わせてミキサーを選び、つないで使います。つなぐ際は有線を使うことがほとんどです。

必ずマイクテストを

オンライン配信時によくあるのが、「音が聞こえない」「ハウリングする」「雑音が聞こえる」などの音声トラブルです。本番で慌てないためにも、必ずマイクテストを行いましょう。また対処法を知っておくとスムーズに対応できます。

「音が聞こえない」ときは、マイクが有効になっているか、ソフトの設定をみてみましょう。「ハウリングする」ときは、他の機材が影響していることがほとんど。他のマイクをオフすること、スピーカーから離してみることを試してみてください。「音が聞こえない」というときは、配信側と視聴側の接続の不備が考えられます。接続をもう一度見てください。

オンライン配信の「マイク」の選び方のまとめ

生演奏をオンラインで配信するときやセミナーで複数人が同じ会場から中継するときなど、パソコン内蔵のマイクではなく単体のマイクがあるとクリアな音で配信することができます。

マイクは大きく分けるとダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類に分けられます。オンラインセミナーには「ダイナミックマイク」が、演奏会など音質にこだわりたいときは「コンデンサーマイク」がおすすめです。マイクを使うときはミキサーも合わせて準備し、マイクテストをしておくと安心ですよ。

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